お金のこと、投資のことがわかっていない主婦の話

こんにちは! 私、小学校5年生の息子を持つ、普通の主婦です。これから超初心者の目線から投資について学びながら、実際に私のできる範囲でお金を投じてみて、どんなメリットがあるのか(もちろんデメリットがあるのか)、連載でお伝えしていきます。

1. お金って大切ですね

夫の収入は中の下ぐらい。私も家計の足しにと近所の不動産屋で働いています。不動産の知識?ありません。たまたま散歩していたら「事務職募集」の貼り紙を見つけて、案外私でもいけそうだったので(同僚の方、ごめんなさい)、応募したら幸運にも採用してもらえたというだけです(ごく一部フィクションでお届けします)。

今でこそ、凪の人生を送っておりますが、一つだけ後悔がございまして、それは「お金」に対してかなり無頓着だったということです。じつは生きていく上でかなり優先度が高いことなんですけどね。

そもそもちょっと前までは家庭を顧みず、激務をこなし、まあまあのお給料をいただいていたので、無自覚にお金を使っていた私。で、働きすぎでとうとう家庭崩壊の危機に瀕し、やむなく退職。「まあ、しばらくは夫の給料をあてにしてのんびり暮らせばいいかな」なんて思っていたのですが、これまですべて自分の財布だったので、夫からどうやって給料を徴収すればよいのか、よくわからないんですよね。なんとなく言い出せないというか。

しかもみなさん、お給料が入ってこないってどうなるかわかります? 無意識に使っていたお金は毎月お給料で補填されていたので、何とも思わなかったのですが、給料がなくなるとどんどん口座からお金が減っていくのですよ。まあ、本当に当たり前のことなのですけど。

で、ですね。なんでこんなに私が自分の恥をさらしてまでぶつぶつと雑文を書いているのかっていうと、会社から頼まれちゃったのです。じつはわが社って、不動産屋さんであり、なおかつ不動産の「共感投資型ファンド」という、社会にも良さそうな事業を生業としているのですが、こんな私の無知を見抜き、とはいえ、私のような人ってけっこういるのではないかということで、投資への敷居を低くする活動をしてくださいということのようでして。

というわけで、この身を削る試み、吉と出るか、凶と出るか、乞うご期待!

ちなみに、いろいろある不動産投資型ファンドの比較はもっとよくわかっているわが社の社員がまとめている優秀なページがありますのでこちらを覧くださいませ。

不動産投資型クラウドファンディング8社比較! 数字以外の観点から解説
https://hello-renovation.jp/topics/detail/12775

2. 投資の種類って何だろう?

さて、“投資”っていうとみなさん何を思い浮かべますか?パッとおもいつくのは「株式」とか、「国債」とか、「投資信託」とか、私の友人がこぞってやっている(けど私はよくわかっていない)「iDECO」とか、ちょっと流行に乗り遅れた感もありますが「仮想通貨」なんていうのもありますよね。いずれにせよ、儲かる場合もあるし、失敗する可能性もある。私もわかる範疇なのでここまでは大丈夫ですよね?

で、本題に入りますが、色々とある投資の中で、今回の私のミッションというのは「不動産に関する投資」をみなさんに知っていただくことなので、それに絞って学びを深めていきたいのですが、では「不動産投資」って何だと思いますか?
ネットなんかで調べると大きくは2種類あって、マンション経営なんかをしちゃういわゆる「不動産投資」と、「REIT(不動産投資信託)」というものがあるようです。

安易にGoogle先生に聞いてみたところ、

不動産投資:安定した家賃収入があり、将来の不労所得や年金対象になる。また、安定性もあるし、生命保険代わりや節税効果などメリットは多い。ただし、換金性は低い。これって、よく「マンション買いませんかー?」って電話がかかってきたりするやつですよね。多分。

REIT:小額から行える不動産投資。リスクも低めで高い利回りの投資商品であるため、個人投資家から人気。(投資の種類について! 11種類の投資についてわかりやすく徹底比較! (crea-lp.com)

いいじゃん、いいじゃん、マンション経営とかいうと大きなお金が動きそうだし、主人にも相談しなくちゃいけない感じがするけど、REITは小額から行えるって書いてあるし。やってみようかな。

いや、ちょっと待った!じゃあ、うちの会社(エンジョイワークスっていうんですけどね)がやっている「共感投資型クラウドファンディング」って一体何? 不動産に投資するんですよね?それでもってお金がちょっと稼げるわけではないのかしら?実際にすでに投資してくれている人たちもいるし。

しかも、クラウドファンディングって、なんか、慈善事業っぽくない??? ほら、映画作ったりとかするときにやるやつでしょ?「共感投資」っていう言葉も(こんなこと言うのもなんだけど)ちょっとボンヤリ……。

さてさて、すでにつまづきはじめましたよ。ネット調べても投資セミナーの宣伝ばかりに行き着くし、だれか簡単に、そして明確に教えて~。というわけで、おばさんの図々しさと社内政治をフルに生かし、次回は、お金のことに超詳しい、うちの会社の若手ホープ社員にそのあたりの話をよーく聞いてみたいと思います。

3. 投資初心者にもよーくわかるように、教えてください!

前回の予告通り、今回はお金のことがきちんとわかっている若手社員Nさんにご登場いただきます。

主婦:Nさん、よろしくお願いします。

Nさん(以下、N):まさか主婦さんから突然質問がくるとは思っていませんでした。なんか怖いです。しかも聞くところによると、小遣いを稼ぎたいだの、金融の難し気な漢字とか横文字を調べるのが嫌だの、さらにいえば「共感投資型クラウドファンディング」って(うちの会社でかなり重要なワードなのに)に疑問を持っただの、なかなかの暴れん坊らしいじゃないですか。

主婦:……。

N:で、何から始めますか? そもそも知ってるくせに知らないふりして僕の実力を試そうとしてません?

主婦:いえいえ。滅相もない。本当にそんなことはないんですよ。まず、これまでのあらすじを簡単にいうとですね。私は少しだけでいいからお小遣いを稼ぎたいなーなんてことを考えていたんです。それにはまあいろいろと理由はあるんですけど、そこは割愛するとして、そんな時にひたひたと黒い影が忍び寄り、背後から肩を叩いて、「主婦さん、お小遣いを稼ぎたいって話を聞いたけど。うちの会社何だと思ってるの?『共感投資型クラウドファンディング』というのをやっている会社だよ。『投資』だよ、『投資』。『投資』ってお金を増やすことでしょ? あなたにぴったりじゃない。しかも本質的にまったく理解していないって社内で黒い噂を聞いたんだけど。

たださ、ものは考えようで、主婦さんみたいな人ってけっこういると思うんだよね。お小遣いは稼ぎたい、でも家計もあるしそんなに大きいお金を動かすわけにもいかない。しかも、リーマンショックなんかも(自分自身にはほぼ影響なしだったくせに)経験しちゃってるから、株とか仮想通貨とか派手なものには手を出せないし、なんならちょっとした後ろめたさまで感じてる人。そういう人にね、ぜひ、うちの会社がやっていることを広めてみてほしいんだよね。見た感じひまそうにしているし、少しは勉強して、そのことをうちのサイトに載せてみてよ。一人でも投資してくれる人が増えたら、鰻ごちそうするからさっ!」

N:はあ……。

主婦:というわけなんです。で、まず、うちって不動産会社じゃないですか。だから、「不動産投資」なるものを調べてみたんです。そうしたら、やたらと出てくるワードは、マンションとかを買って家賃を儲ける、いわゆる「不動産投資」と「REIT」というのが出てきたんです。

で、さらによくわからなくなってしまったのは「共感型クラウドファンディング」は「不動産」というワード、どこにもつかないじゃないですか。うちがやっているのって、不動産に投資するんですよね? 投資っていろいろな分類があると思うんですけど、うちのは何に属するんですか?

N:うちの会社が提供するサービスのコンセプトは「全国で増え続ける空き家や遊休不動産を、想いのある投資によって再生する」じゃないですか。さっきからキーワードで出てきている「共感型クラウドファンディング」というのは、この「想いのある投資」を集めるツール、プラットフォームなんですよね。

例えば主婦さんが突然、「近所の古民家を買い取ってカフェに改修しよう!」と思い立ったとしても、物件の購入費用やリノベーション費用って、結構かかっちゃいますよね? そこで、主婦さんの空き家に対する思いを、広く世の中の人に知ってもらい共感してもらう、そして共感した方々からお金を集める、といったことを実行する際に便利なツールが、クラウドファンディングというわけです。

つまり、投資上の分類としては「不動産」になるんですが、お金の投じ方、集め方としてクラウドファンディングを利用しているということで、いわゆるワンルームマンション等の「不動産投資」や「REIT」とは異なる位置づけになるということになりますね。

主婦:なるほど……なんだか、少しだけわかったような気がしてきました。別の位置づけということですね。でも「投資」とか「投機」って雰囲気がないですね。本当にそれでお小遣いが増えるものなんですか??

4. 本当に、お小遣い増えるのかしら?

前回から引き続き、若手社員への質問を続けます。さて、今回登場するのはまだ入社したてのYさんです。彼はもともと設計士だったのですが、”まちづくり”という大きな視点から仕事をしたくて当社に入社した志の高い青年です。現在は、前回登場したN先輩にお金のことを教えてもらっている最中です(私と同じぐらいのレベルです)。なので、彼の習熟度合をチェックしちゃいます! Nさん、サポートお願いしますね。

主婦:応援するような気持ち+お金も稼げるって、とっても素敵な感じがしますけど、そんなに都合の良い話ってあるのかしら?やっぱり、REITとかやった方がすっきりしてない?
Yさんだって、実際にお金を出すってことになったらそうするんじゃないの?
あえて、“共感投資”っていうものにこだわるのはどうして?

Yさん(以下、Y):そうですねー。もちろん自分も株式の投資信託とかやったりしてますよ! まぁ投資先は一種類じゃないといけないという事もないので、主婦さんもいろいろやってみたらいいんじゃないですか? で、その選択肢の一つとして“共感投資”ってすごくよいものだと思っています!

自分の性格なのか世代的になのかは分からないんですが、いわゆるSDGs的な、環境問題や社会課題に対して何か貢献したいなーという想いは心のどこかにあるんですよね。主婦さんもそういう感覚ありません? そういうのに対して、僕はこれまではボランティア活動や仕事を通じて社会課題解決型のプロジェクトに参加したりしてたんですよね。

ただ、主婦さんもそうだと思うんですけど、みんな普通に仕事とか家庭のこととかで忙しいじゃないですか。中々、やりたくてもそんなことをやっている暇ないよ、みたいな。

“共感投資”がいいと思う点は、活動に直接寄与することができない個人でも、お金を投資することを通じて社会課題を解決するプロジェクトの手助けができる点だと思っています。さらに、投資した人にとってはそれで金銭的なリターンがあるというのもうれしいですよね。

ハロー!RENOVATIONで扱っているまちづくりの分野でも、みんな実家が空き家になっていたりだとか地元の商店街がシャッター通りになっていたりとかいろいろと問題だと感じていることってあると思うんですよ。そういったところに”共感投資”のような仕組みを通じて、お金の循環を生み出すことができれば単純な金銭リターン以上のものが生まれていくんじゃないかと考えています。

なので、主婦さんのヘソクリなんかを”共感投資”に使うというのは、金銭面でも気持ち的な面でも選択肢として考えてもらえるとうれしいです(笑)。

主婦:あと、例えば私が30万円をうちの会社がやっている共感投資型クラウドファンディングに投資したら、どのくらいの金額が、いつ、戻ってくるの?毎月?毎年?何年間?

Y:それはまず、ファンド毎の設定を確認しましょう! どのファンドも「想定利回り」と「運用期間」が設定されています。たとえば想定利回り5.0%で運用期間が5年のファンドだと、30万円の投資で毎年大体5.0%前後の分配金が受け取れるというイメージです。そして「運用期間」が終わる5年目には分配金に加えて元本が戻ってくる設定となっています。(注:利益の額から、さらに源泉徴収で税金が引かれます)

主婦:それって、ほかの投資と比べたときに、戻ってくるお金は高いの?

Y:かなりざっくりした質問ですね(笑)。投資は基本的にはリスクとリターンが比例するので、ぜひ主婦さんは超高リスクの投資で人生一発逆転をねらっちゃってください!

という冗談はさておき、ハロー!RENOVATIONでは主に不動産に投資するファンドを取り扱っていて、賃料収入や不動産の売却収入がファンドの主な収入になるので、株式と比較するとリスクは低めで安定して収益が得られる投資に分類されます。毎年ちょっとしたお小遣いの足しにしたいというニーズにはマッチしているんじゃないかなあ。

主婦:あと、30万円を投資したとして、急に現金にしたくなったらどうすれば良いの? 主婦の私にとっては、すぐに現金化できる方が気楽なんだけどな。

Y:じつは、ハロー!RENOVATIONでは運用期間が終わるまで現金化が出来ないんですよ。ただ、その逆に運用期間中、投資したプロジェクトの情報を発信したり、投資家向けのイベントを開催したりなど、プロジェクトと長期的なかかわりを持つことができるような取り組みを行っています。

主婦:なるほど、5年間はお金にならないってことなのか。うーん。迷うなあ。何か納得できるような、私の主婦仲間もお金出してもよいかなって思えるような理由はないかしら?

Y:ハロー!RENOVATIONで扱っているプロジェクトはたとえば遊休不動産といった地域が抱える課題解決となるようなものが多いです。なので、主婦さんのお友だちのお小遣いを増やしたいと思って始めた投資が、じつは最近話題のSDGsゴールに向けての力になったりするんです!

あと、ハロー!RENOVATIONでは金銭のリターンだけではなくて「投資家特典」が各プロジェクトに設定されています。たとえば、バーのサービスチケットであったり、宿泊施設の割引券、地ビールが送られてくるみたいなものもあります。そうした特典を利用して、自分の投資したプロジェクトで日常をちょっと彩る楽しみをつくるというのはどうですかね? 投資のリターンがあって、SDGsへの社会貢献もできて、その上、投資家特典で楽しめちゃう。一石三鳥に感じてもらえるとうれしいです!

主婦:地ビール、ちょっと惹かれちゃいますね。あと、投資って失敗するってこともあるんでしょ?そのあたりのリスクはどうなの?どういうときにお金が戻らなくなるの?

Y:もちろん失敗することもあります。さっき話したリスクとリターンの話ですね。たとえばハロー!RENOVATIONの場合、投資した先のプロジェクトの事業運営がうまくいかなくなってしまったら、投資した額よりも少ない額しか戻ってこない可能性があります。ただ、そういったケースを減らすために、ファンドをつくる前には事業が継続的に続けられるものかどうかの詳しい確認作業が社内であります。それがぼくらが日々苦しんでいるファンドの「社内審査会」です。主婦さんも良くご覧になっていますよね(笑)?

その努力の甲斐あってか、2022年3月現在、運用しているファンドの中で元本を棄損した事例は0件です。今後も安定した成績が出るようにチーム一同、頑張っていきます!

主婦:説明ありがとう。けっこう頭の中がすっきりしてきました。何よりも地ビールに揺れますね。そろそろ決断のときがきたかしら。

(次号へつづく)

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