2021.08.11
【専門課程レポート】災害に備えたまちづくりについて考える|受講生のプロジェクトを紹介(1)
こんにちは! 次世代まちづくりスクール「福田和則 研究室」TA(ティーチングアシスタント)の矢吹です。
「超実践型ゼミ!ボトムアップのまちづくり」がコンセプトの福田研究室では、ゼミ生が自身のプロジェクトや構想を発表し、一緒に課題を見つけたり、提案し合うことから生きた学びを得られます。
研究室で発表されたゼミ生の活動をご紹介します!
業種や地域など、バックグラウンドはさまざま!その中で学ぶことで新たな気づきや仲間が見つけることができます。
エネルギーも食も自給自足!理想の生活を追い求める中で、地域にも還元していく
一人目は福岡在住の宗貞さん。
太陽光発電のシステム開発のお仕事をされている宗貞さんは個人としても「エネルギーと食の自給自足」を目指し、オフグリッド(太陽光自家発電システム)と無農薬無肥料栽培農業を取り入れた暮らしを実践されています。
太陽光発電は現在、店舗や農業施設など様々な分野に取り入れられているそうなのですが、ライトとポンプの電源を太陽光で取り、魚を育て、そこからでた堆肥で植物を育てるエコシステムが確立できることや、無農薬無肥料栽培農業の学びを通して、大きな労力をかけずとも野菜の自給自足が可能なことを実感されたそう。
太陽光発電で蓄電できれば、災害などで電力が止まってしまった場合にも有効的です。
さらに災害(水害)が多い地域にお住まいなことから、災害時のサバイバル術を子供たちに伝えたいという思いをきっかけに「防災✖️アウトドア✖️地域」という切り口で、サバイバル術を広めたり、住んでいる町の魅力を内外に発信したり、外部から新しいものを呼び込んだりする応援大使としても活躍されているといいます。
そんな宗貞さんがゼミ生に問いかけたのは「どうやってプロジェクトをつくっていくの?」「みんなどうやってまちづくりの情報を探しているの?」という疑問。
福田教授は「例えばエンジョイワークスが手がけているプロジェクトのように、すでにあるものに乗っかりながら、ご自身のメッセージを載せていく」ということをしていくのが良いのではないか、とアドバイスがありました。
自然災害が多い日本において、宗貞さんの持つノウハウは様々なプロジェクトのプラスオンとして活用できると感じました。
海辺の空き家を使ったコミュニティーづくり
続いては、神奈川県横須賀市秋谷地区で空き家を使ったコミュニティー形成を目指す高橋さん。
高橋さんご自身も秋谷にセカンドハウスを購入された経験から、地元の方と転入者との交流機会が少ないことや転入者向けの物件が少ないことに目をつけ、空き家を転入者向けに活用し、地元民との新たなコミュニティを作れないかと考えているそうです。また、そのコミュニティーをきっかけに地域の課題解決に繋げたいと思いから、地元の方へのヒアリングも重ねているのだとか。
その中で、住民の間では津波問題が最大の関心ごとであることが分かってきたと言います。
福田教授からも海、山、川があるこのエリアでは防災がポイントになるのではと指摘があった他、他のゼミ生からはサイクリストが多いエリアだが、そういった人が休めるところがないのでそういう施設があるといいといったアイデアなどがあがりました。
今回のゼミで多く触れられたのが防災というテーマ。災害が多い日本において、防災はどの地域にとっても関心が高いトピックスだと思います。ゼミ生のみなさんのプロジェクトや、このゼミを通して今後も学び続けていきたいと感じました。