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廃校活用で二拠点生活? 廃校の未来をみんなで考えてみた!

ハロリノ編集部

こんにちは、昨年12月にエンジョイワークスに入社した桐村です。
ハロリノのWebメディア「STORIES」の記事を初めて書きます。最後まで読んでいただけるとうれしいです。

今回は、1月15日に行われた三菱地所レジデンス主催のオンラインイベント「発足! 廃校の未来を一緒に考える会 Vol.1“住む? 泊まる? 育てる? かつての学校を活かした新しい暮らし方”」の様子を紹介します。

参加者の皆さんとの記念写真

廃校の未来を一緒に考える会とは

皆さんは廃校といったら何を思い浮かべますか? 古い外観? 静かで広い校庭? 懐かしい教室?

廃校とはいえ、学校は多様性が受け入れられる貴重な場所だと感じる方も多いのではないでしょうか。“社会”を学ぶためにつくられた校舎には、教室、音楽室、家庭科室、保健室、体育館やプール、そして大きな校庭があります。

さまざまな暮らしを許容しやすいハコと、だれもが経験しているなじみのある空間。そんなかつては誰かの母校だった廃校は全国に7,500校以上あるといわれており、そのうち約25%がまだ活用されていない「遊休資産」となっているのが現状です。

「そんな“かつての学校=廃校”を、再び集まり暮らす場としてみんなでシェアするのはどうだろう」。この可能性をみなさんと一緒に考えていくのが「廃校の未来を一緒に考える会」です。

この会を発足させたのは、三菱地所レジデンス。これまで分譲マンションを中心に「共同住宅」というかたちで「暮らし」を提供してきた同社が、新しい暮らし方を提案したいと立ち上げました。

新型コロナウイルス禍に伴ってライフスタイルの変化が加速している今日。「二拠点生活」「多拠点生活」といった言葉に驚かなくなり、いくつかの拠点や地域で暮らすことで多様な価値観の人と接し、日々の生活がより豊かになっていくメリットが知られるようになると、実際に生活に取り入れる人が増えてきました。

三菱地所レジデンスはこうした背景に加え、全国的な廃校発生数の増加という社会課題を解決すべく、これまでの不動産事業から一歩踏み出し、廃校を利活用できないかと考えています。

近年、経営のテーマや課題において「CSV(クリエイティング・シェアード・バリュー)」という考え方が用いられます。企業として利益を追及するだけでなく、同時に社会問題の解決に取り組む事業活動のこと。このプロジェクトもCSVの視点から生まれました。

「遊休資産」である廃校を新しい価値ある場所として生まれ変わらせる事業を、企画段階からイベントを重ねて皆さんと一緒に考え、実現させていく。こうした共創の取り組みを継続的に行うことこそが、このプロジェクトの最大のポイントです。

第1回ミーティングでは、実在する三つの廃校をテーマに、その地域での暮らしを想像し、具体的な過ごし方のアイデアを出し合うワークショップを実施。このプロジェクトはまだ構想段階で、事業としてスタートしているわけではありませんが、たくさんの方が興味をもって参加してくれました。そんな33人のイベント参加者を6チームに分け、参加者5人、三菱地所レジデンスのファシリテーター1人というチーム構成で、次のテーマに沿ってアイデアを出し合いました。
テーマ
・ワークショップ(1)「どんなまちにある廃校か考えよう」
・ワークショップ(2)「どんな暮らし方ができるか妄想しよう」

自分がどの廃校について話し合うことになるかは当日のお楽しみ。限られた時間のなかで各チーム、廃校活用への個々の思いをひとつのかたちにすべく、ユニークなアイデアに感心したり、議論したりとかなり盛り上がった、あっという間の2時間でした。ここには書ききれないほどのアイデアが挙げられましたが、イベントの最後に全体で共有した、各チームのアイデアを一部紹介します。

かつての学び舎でどんな暮らしをしようか

千葉県いすみ市 旧中川小学校
特徴
・いすみ鉄道 上総中川駅から徒歩10分
・昭和53年竣工
・校舎1.877㎡、体育館689㎡
・鉄筋コンクリート2階建て
・海も山も近い
・いすみ鉄道のほっこり感+ノスタルジック感
・東京からの通いやすさ(片道2000円、特急乗っても3000円)

【A1チームのアイデア】
・おいしい食材を活かして料理教室に。
・図工室を活かして工具をシェアできる作業場に。
・普段家ではできないことを体験する(テント、焚火)。
・ラジオ局、留学(イングリッシュキャンプ、親子で学べるICT教育の場に)。
・足繁く通えるよう移動手段、コストを考慮し、交通インフラをしっかり整えることが大切。

【A2チームのアイデア】
・障害を持った人たちが、のびのびと豊かな生活を送れるような場所。
・感性が刺激されるような環境を活かしてアートに思いっきり取り組む。
・周りを巻き込み、都会では学べない新しいことを学べる場所(アート×農福連携)。

廃校を活用した二拠点生活のイメージサンプル

長野県中野市 長岡小学校
特徴
・上信越自動車道 豊田飯山ICから車で12分
・平成13年竣工と、まだ新しい
・屋内運動場を含め3,894㎡
・鉄筋コンクリート2階建て
・スキー場が近い
・温泉が近い!
・校舎が新しいキレイ
・中野市は廃校活用に積極的!(イベントに市として参加あり)
・東京から3時間程度(ちょっと遠い?)
・夏場に集客する材料要検討

【B1チームのアイデア】
・釣り、農業体験、日本酒やワインなどのお酒を楽しむ環境。
・都心から距離があるものの、長野県内住みやすさ1位(東洋経済)なので、廃校での暮らしをメインの拠点に。じっくり滞在を楽しむスタイル。
・拠点を変えることで都心の日常では発見できない新たな自分(感覚、価値観)を発見できそう。

【B2チームのアイデア】
・温泉と乗馬センターが近くにある豊かな自然環境を活かし、馬を温泉までいく手段として楽しむ。
・県外と地域住民にとって相乗効果になるような場所を目指す。
・地元の人も気付いていない良さを外部の人だからこそ気づくことで良さを掛け合わせられる。
・交通便が悪い尺度で考えないことがポイント。

静岡県東伊豆町 大川小学校
特徴
・伊豆・最寄り駅(伊豆大川駅)より徒歩5分
・東京から3時間程度(ちょっと遠い?)
・昭和54年竣工
・校舎1,400㎡
・鉄筋コンクリート、3階建て
・海が近い
・東伊豆町は移住定住を促進していて親和性がありそう

【C1チームのアイデア】
・CSVを掲げるなら継続性が課題。価値も生みながら経済も回るように。
・「来週も来たいね」と感じるような徐々に一緒に作り上げていく場所に。
・ニュータウン化し、そのなかで暮らしが完結するような「おおかわの国」作り。
・まちの人の意見を取り入れるべく、町内会との連携をとることが大切。

【C2チームのアイデア】
・温泉×宿×コワーキングスペース
・まずはレジャーな場所として楽しみ、徐々に気に入ってもらうことで移住につながる場所に。
・利用者によって使い方を選んでいただけるような形。
・教室ごとに違うお湯の種類を設ける。

みなさんと一緒につくる事業

いかがでしたか? どの学校もあったらいいなあ、と想像を膨らませてしまうようなアイデアばかりでしたね。

暮らしのかたちが多様化するこの時代において、新たな価値をもつ場所とはどんな場所でしょうか? さまざまなアイデアがあるなかで、どのチームも共通していたことが、ひとつありました。

それは、人と繋がり地域に根ざした場所にしたいという想い。
CSVの考え方のもと、廃校を持続的に価値ある場所として生まれ変わらせるこの事業にとって、この共通の想いはとても大切だと感じました。

参加者アンケートでも、「自分事になることこそが本当のアイデアとして出てきて、実現性に繋がると思っています。やりたいです!の熱量ですね! 次回も楽しみにしています。いつ実現していくのか楽しみです!」(T・K)、「同じチームの参加者のモチベーションが高く、刺激的でした」(A・Y)といった感想をいただきました。

また、「グループ分けするのに、地域を知っている人をそれぞれに入れるとさらに親近感が生まれる。ワークショップ後に失敗事例を出すことでより考え方の選択肢が増えそう」(M・A)、「事前調査した映像・ビデオを共有しながらのワークショップがいい」(O・S)、「現地に行って周辺地域を観て地元の方と話し、村の産業や成り立ち=村誌などを読み込んでいけば、その土地の歴史にあやかったアイデアが生まれ、学校創りに絡ませてより具体に楽しくなりますね!!」(M・S)といった企画のアドバイスもいただきました。

今回のミーティング後、みんなで出し合ったアイデアをもとに、さっそく学校のあるまちを体感しに行くなど、廃校活用の実現を目指してどんどん動いている三菱地所レジデンスのチームメンバー。これからもみなさんとミーティングを重ねながら、一緒に取り組んでいけたらと思っています。

次回のミーティングは2月15日(月)19:00から、「三菱地所レジデンスの案をみんなで叩いてください会議」をテーマに開催。第1回で出し合った意見をもとに企画案をつくり、みんなでブラッシュアップしていくワークショップです。こちらの様子も引き続きレポートしていきます。お楽しみに!

ここまで読んでくださったみなさん、ありがとうございました!!!

※次回2月15日のイベントは応募者多数のため抽選とさせていただきました。

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