地域主導の「地域ファイナンス」を成功へ導く、不動産クラウドファンディングの共感投資

少額の投資で不動産投資を実現する方法として注目されている不動産クラウドファンディング。不動産特定共同事業法に基づいて運営され、少額投資が可能かつ低リスクで、物件や利回り、運用期間などの詳細な情報を確認しながら投資できる点が人気です。この記事では、投資家として地域活性化に関われる不動産クラウドファンディングの「共感投資」の4つのポイントについて解説します。

地域主導の「地域ファイナンス」を成功へ導く「共感」の力

不動産証券化スキームのひとつで、金融機関の融資対象になりにくい中小規模の再生案件や、財政状況が厳しい自治体の開発案件などでの利用が期待されている不動産特定共同事業。国土交通省が公開した「不動産特定共同事業(以下「FTK」)の利活用促進ハンドブック」には、事業活用の意義やメリット、好事例、事業成功のポイントなどがまとめられています。

その中で、全国に増えている空き家や空き店舗の再生、公的不動産(PRE)の利活用推進といった地域課題において「共感投資」を呼び込むことの大切さに着目。不動産特定共同事業(FTK)による地域主導の「地域ファイナンス」を成功させるには、地域住民らの事業への共感がポイントであること。そして事業への共感による投資は、投資家による施設利用や事業への継続関与が期待でき、事業者側は単なる資金調達にとどまらず事業の好循環が生まれると解説しています。

神奈川県葉山町の〈葉山〉泊まれる蔵プロジェクトの投資家ミートアップの様子

地域活性化や社会課題解決のため、地域全体で共感を育む

共感投資は、まさにハロリノが大切にしてきたことです。平成29年の不動産特定共同事業法改正以来、さまざまな不動産クラウドファンディングのプラットフォームが誕生するなかで、ハロリノは「共感」を軸にプラットフォームの開発に取り組んできました。

共感投資プラットフォームでは、地域の魅力的なプロジェクトを通じて投資家と共感を共有し、地方経済の活性化に貢献することができると考えています。それは、地域の人々がプロジェクトに参加し、投資家との関係を築くことで、地域全体で共感と共創を育んでいくことができるからです。

ここで、共感投資プロジェクトの特徴をいくつか見てみましょう。

  1. 中長期型クラウドファンディング
    クラウドファンディングの運用期間が中長期に設定されていると、投資家はプロジェクトの成長を見守り、運用に長く関わってもらうことができます。
  2. 地域の特性に合わせたプロジェクト
    地域の特性や課題に合わせたプロジェクトを提案することで、地域住民や投資家の共感を集めることができます。そのためにはプロジェクトリーダーは地域に密着した情報を収集し、地域住民や地元企業との協力関係を築くことが重要です。
  3. プロジェクトの透明性の確保
    プロジェクトの進捗状況や収益状況を適切に報告することで、投資家に対する信頼性を高めることができます。また、プロジェクトの成功に向けたリスク管理を行うことで、投資家のリスクを最小限に抑えることができます。
  4. 地域住民と投資家のタッチポイントを増やす
    地域住民と投資家のコミュニケーションを促進することで、プロジェクトに対する共感を共有することができます。このためには、プロジェクトの参加者や関係者との交流会やイベントなどを通じて、コミュニケーションの場を提供することが必要です。

リターンだけを求める一般的な資産運用と異なり、遊休不動産の再生やまちづくりに関心を持つ人々に投資いただき、事業者と投資家がよりスムーズかつ迅速にプロジェクトを進められることで、地域の活性化や社会課題の解決に貢献することが期待できます。また、投資家側も自分のお金が地域の発展に役立っているという実感を得られることができます。

ただし、クラウドファンディングは、投資家にとってはリスクがあることも事実です。十分な情報を提供し、投資家にリスクについて正しく説明することが必要です。また、プラットフォーム自体の運営にも、信頼性や透明性を高めるための取り組みが求められます。そうしたことに加え、プロジェクトによっては地域住民の理解や協力が必要になることもあるでしょう。これらの課題をクリアしながら、成功するプラットフォームを創ることが大切です。

共感ポイントをチェック! 投資家インタビューへ
https://hello-renovation.jp/hashtag/result/89

ハロリノ・ファンド一覧
https://hello-renovation.jp/projects


参考資料

・不動産特定共同事業(FTK)の利活用促進ハンドブック
地域課題の解決のためのツールとして活用できるよう、地域課題をどのように解決したか、地域社会にどのような影響を与えたか、商品組成上どのような工夫がなされているかなどについて、さまざまな角度から事例を分析。
https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/content/001416203.pdf
・国土交通省・不動産特定共同事業等について
https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bt_000263.html

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