なりわい住宅と梅のまち。田浦・月見台「まち歩き」のすゝめ
月見台住宅*は神奈川県横須賀市・田浦の高台にある平屋群が立ち並ぶ旧市営団地です。竣工から約60年、建物の老朽化や高齢化などもあり、市は廃止を決定。2020年以降空き家となっていました。そんな中、株式会社エンジョイワークスが横須賀市と連携し「月見台住宅再生ファンド」で総額1億3600万円の資金を募り、国土交通省やしの補助金を受けながら再生。住と職が一体となった「なりわい住宅」として、昨年夏頃から生まれ変わっています。
月見台住宅*公式サイト
https://tsukimidai.com/
月見台住宅*のある横須賀市田浦は、「梅のまち」。東京湾を一望する田浦梅林は、三浦半島屈指の梅の名所で「かながわの花の名所100選」にも選ばれており、2月から3月にかけて、約2,000本の梅が山肌を彩ります。今回は梅も開花し始めた2月中旬、私たちハロリノ事務局スタッフが実際に田浦のまちを歩いてみました。その様子をレポートします!
この日のご褒美は…梅の香りと東京湾の眺望!
朝10:00、JR田浦駅に集合。普段は静かな田浦駅ですが、この日はハイキング姿の方々でにぎわっていました。皆さんの目的は「田浦梅の里」。私たちもその流れに続いて出発です。国道16号を渡り、細い道を抜けて、「のの字坂」と呼ばれる、ぐるっと一回転する坂道を上り、さらに進むと……。
見えてきました!月見台住宅*!JR田浦駅からは徒歩約10分(本当に10分?とよく聞かれますが普通に歩いてこれくらい!)この日は日中の気温が17℃と季節外れの陽気で、一同汗だく。いい運動になりました。
月見台住宅*に到着すると、10時以降に開店する店舗も多く、どこからか漂うバターの香りに思わずお腹がぐう〜。クロワッサンやベーグルにコーヒーを合わせて、少し休憩。月見台住宅から望む横須賀の海を眺めながらの腹ごしらえは、まさに至福の時間でした。そして、古着屋さんやギャラリーをのぞいたり、お店をハシゴ。ワンちゃん連れで散歩がてら、ご夫婦でウォーキングの途中に、家族で、カップルで、自転車で、と皆さんお店巡りを楽しんでいました。
月見台住宅*公式Intagram
https://www.instagram.com/tsukimidai_yokosuka/

さて、月見台に行って終わり!ではありません。しっかり休憩したあとは、次の目的地へ。この近くにある浦賀道(うらがみち)は、浦賀と内陸部を結ぶ歴史ある古道で、江戸時代には人や物資の往来を支えた重要な交通路でした。黒船来航で知られる浦賀奉行所へ向かう道の一部でもあり、自然と歴史が重なり合う静かな散策路として、今も親しまれているそう。
そんな解説を田浦に詳しいスタッフから聞きながら、谷の上(月見台)から下って西へ。そよそよと流れる川沿いには「ホタルの住む川」の看板が!初夏には蛍が見られるそうで、毎年この辺ではホタル祭が開催されているようです。
そうしてたどり着いたのが、アーティスト村(HIRAKU)。月見台住宅とよく似た平屋の建物が数棟、静かに並んでいます。ここも月見台住宅と同様、かつては市営住宅でしたが、2018年からアーティストの制作・発信拠点として再生されています。現在は、美術・デザイン・工芸など、プロのアーティストが居住。制作活動に加えて、展示やワークショップ、地域と連携したイベントなども行われています。
アーティスト村(HIRAKU)とは?
https://www.city.yokosuka.kanagawa.jp/4821/kikaku/artist.html
さあ、来た道を少し戻り、丘の上にある「田浦梅の里」へ向かいます。入口はいくつかありますが、私たちは「ゆるやかな階段の道」をチョイス。木々に囲まれた入口は一見やさしげで、これなら楽に登れそう――そんな期待を胸に、意気揚々と歩き始めました。
ところが、進むにつれて階段は途切れることなく続き、次第に足取りも重くなっていきます。「これは本当に“ゆるやか”なのか……?」と(おそらくみんな)心の中でつぶやきながら、息を整えつつ一段一段。道中では、散歩を楽しむご近所の方やご家族連れと自然にあいさつを交わします。その何気ないやり取りが不思議と励みになり、気がつけば階段を登りきっていました。
「ついたー!!」
登り始めて数分、たどり着いた先には梅の木がずらりと並び、頭上には広い空が広がっていました。さらに上へ進むと、田浦のまちから横須賀、そして東京湾までを一望できる芝生の高台へ。先ほど訪れた月見台住宅や港に浮かぶ軍艦、横須賀の街並みを一度に見渡すことができます。さらに、左手には横浜・八景島シーパラダイスを望み、空気が澄んだ日には、きっとみなとみらいの景色まで見渡せるはず。視界いっぱいに広がる景色は、思わず深呼吸したくなるほどの、なんとも贅沢な眺めでした。
心地よい風が吹き、やわらかな日差しに包まれた広場では、お弁当を広げてくつろぐ家族連れの姿も見られました。月見台住宅*でテイクアウトをして、田浦梅の里でピクニックを楽しむ——そんな春のひととき。このまちならではの素敵な過ごし方です。

春の横須賀を歩くイベントも開催
私たちが訪れた頃はまだ三分咲きでしたが、見頃は2月下旬にピークを迎えるそうです。そんな梅の季節に合わせて、横須賀を歩いて楽しむイベントも開催されています。
横須賀市主催、京急電鉄と連携した「よこすか京急沿線ウォーク」では、『隧道をゆく 月見台・梅の里ウォーク』として、田浦のまちと月見台住宅がルートに組み込まれています。参加者限定で、月見台住宅内の一部店舗でサービスが受けられる特典も。ぜひ春の横須賀を楽しんでみてはいかがでしょうか。
また、地元の観光協会主催の「田浦梅林まつり」は3月1日(日)まで開催中。2月22日(日)には、スタンプラリーのほか、旧田浦小学校で月見台住宅*の入居者による出張販売もあります(田浦小学校は昨年3月に閉校、ここで使っていた机や椅子は、月見台住宅の集会室で使われています!)。
よこすか京急沿線ウォーク
https://www.cocoyoko.net/event/umenosato-walk.html
田浦梅林まつり
https://www.cocoyoko.net/event/bairin-fes.html
【残り3戸】月見台住宅*入居者募集中!
現時点で全47戸のうち、44戸が入居・開業(契約)済みです。
見学・内覧は随時対応していますので、ぜひお問い合わせください。
https://enjoystyles.jp/articles/7345