まちづくり参加型クラウドファンディング

プロに聞くまちづくり。「地域の人とつくり出す」が活性化の共通点

長澤愛美

ハロリノ編集部です。エンジョイワークス代表の福田が8月21日に登壇した「3×3まちづくり」イベントをレポート!

まちづくりに関わるゲストと参加者が一緒にまちのつくり方について考えるこのイベント企画。この日は平日の夜にも関わらず50名以上の参加者が来場。まちづくりへの熱気が感じられました。

記念すべき第1回となるこの日のテーマは「まちの楽しみ方」。

ゲストは株式会社HAGI STUDIO代表取締役・宮崎晃吉さんと、ハロー!RENOVATION(ハロリノ)を運営する、株式会社エンジョイワークス代表の福田です。
モデレーターは住まいに関する研究会「HOUSE VISION」の企画をライフワークとして手掛ける株式会社貞雄代表、土谷貞雄さん。現在は中国深圳にベースをおき中国と日本の2地点に居住し、人々の暮らし調査に取り組む土谷さんが2人のプロデューサーの想いを、巧みに引き出してくれる、気づきが満載の3時間でした!

友達づくりから始まるまちづくり

株式会社エンジョイワークスの福田代表から事業紹介。2017年2月、空き家・遊休不動産の再生・利活用プラットフォームであるユーザー参加型ウェブサービス『ハロー!RENOVATION』をリリース。
全国各地で「空き家再生プロデューサ―育成プログラム」を実施するなど、まちづくり・コミュニティづくりの担い手の輩出にも注力しています。

外資系金融機関を経て、2007年エンジョイワークスを設立。行政や事業者任せにしない「まちづくりや家づくりのジブンゴト化」による豊かなライフスタイル実現をテーマに、不動産及び建築分野において事業展開を行っています。「友達づくり」「仲間づくり」というキーワードから始まったことに会場の参加者からも意外だという声が挙がりました。

不動産は「友達づくり」、建築設計は「まちづくりの仲間づくり」。まちの魅力を一緒に感じることから始める関係性。

場づくりにつながり、多くの人々が参加する「ボトムアップ型のまちづくり」の事業展開が実現されていきます。

友達づくりからコミュニティを築き、宣伝をしなくても自然と人が集まりゆるやかに仕事の依頼にもつながっていく。

エンジョイワークスのスケルトンハウスという新築の設計はモデルハウスをつくらなくても、入居後に施主自身が積極的に自分の家と暮らしを紹介していただけることで広がりを見せています。

(最初の「友達」は、役員の小川。宅建の資格をもっていることから会社に仲間入りしてもらったそうです)

 

この10年間の湘南を中心に行ってきた事業は実証実験という側面が強かった。その結果から、思いがあれば「ボトムアップ型のまちづくり」を地方でも事業として成立させられると今は考えている、と言います。今後はそのエッセンスを地方へ。設計・資金調達・コミュニティ醸成・場の運営までサポートする次のステップに取り掛かっています。

どのまちでも唯一無二の宿になれる

宮崎晃吉(みやざき みつよし)さん。1982年群馬県前橋市生まれ。2008年東京藝術大学大学院修士課程修了後、磯崎新アトリエで働いていましたが、2011年東日本大震災をきっかけに独立し建築設計やプロデュースを行っています。

そのかたわら2013年より、自社事業として東京・谷中を中心エリアとした築古のアパートや住宅をリノベーションした飲食、宿泊事業を展開。

最初に手掛けたのは「最小文化複合施設」HAGISO。
今では多くの観光客が訪れるその施設が「建物のお葬式をしたい」という想いのもとで開催したイベントをきっかけに生まれ変わったというから驚きです。

HAGISOは、その名も「萩荘」という木造アパートでした。

2004年からは東京藝術大学の学生によって、アトリエ兼シェアハウスとして使われてきましたが、2011年の東日本大震災をきっかけに、老朽化のため解体する方針となっていました。

解体に先立って入居者一同より大家さんへの最後のお願いとして企画したグループ展「ハギエンナーレ2012」を開催。

萩荘に集っていた学生やアーティストたち約20名が、建物全体を使って作品を展示したところ、3週間の展示期間で1500人もの方々が訪れたそうです。

2016年には「まち全体をホテルに見立てた宿泊施設」hanareをオープン。

グッドデザイン賞金賞も受賞したhanareを通じて、単に一つの建物に完結したホテルではなく、まち全体を一つの大きなホテルに見立て、宿泊者が地域にお金を落とす仕掛けをつくっています。

そのような「連続する宿泊体験」をつくるべく、今ではhanareに続き、合計23の「まちやど」が、全国に広がっています。

「つくるのはまちの一部だけれど、そこからまちに足を踏み入れると見方・関わり方が変わる」というまちやどの仕組みを、「頭の中でリノベーションをすることだ」と表現した宮崎さん。これまでの概念にはとらわれないまちづくりだと実感できる瞬間でした。

仲間づくりを通じてまちづくりを生み出すプラットフォーマーとして、担い手を増やすことに着目するエンジョイワークス福田と、コンサルから企画、設計まで、建築士・プロデューサーとして、まちに入り込みその土地の価値づくりに自ら取り組む宮崎さん。


視点は違いながらも「地域の人と一緒につくり出す」ことで活気や循環がうまれるという共通点をもっていました。

会場ではこのイベント開催をサポートする学生のボランティアをメインに構成されるチームで料理が振舞われました。

2人の話に刺激を受けた参加者の方が「地域の人と楽しみながら納得感のあるまちづくりを自分のまちにも広げていくにはどうしたらいいのか」と、後半の交流会も大盛り上がりでした。

あわせてご覧ください

株式会社エンジョイワークス:https://enjoyworks.jp/

ハロー!リノベーション:https://hello-renovation.jp/

各種イベント紹介:https://enjoyworks.jp/news

一般社団法人日本まちやど協会:http://machiyado.jp/

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