新しい大山の居場所をつくろう! 宿坊の利活用を考える妄想会議レポート

相模の国(今の神奈川県伊勢原市)にある標高約1,252mの大山(おおやま)を目指して 江戸時代中期、毎年20万もの人々が訪れたと言われている「大山詣り」。それから約300年、多くの人々が魅了された大山詣りをタイムスリップ体験しながら、新たな過ごし方を考えていく「大山これから会議」。
今回はそんな新しい大山詣りの拠点となる物件の利活用を考える妄想会議を行いました!

1.大山これから会議のおさらい

大山これから会議では、3つの階層に分けて参加者の皆さんと一緒に大山での新たな過ごし方と大山詣りの創出を目指して取り組みを進めてきました。ステップ1では、江戸時代から続く大山詣りを体験し、ステップ2では、新しい大山「講」を作ってみました。そして、今回の体験はその中のステップ3。大山の新しい拠点と居場所を皆さんと考えていくイベントです。

*「講」とは、地域や同業者など大山に参詣することを目的とした集まり。費用をみんなで積立てて順番制で赴く仕組みで、これを「大山講」と言ったのです。

ステップ1で出た「コーヒー講」をステップ2として実際に開催しました

2.ミニ大山詣りからみんなで対象物件の見学!

まずは、大山詣りを実際に体験しました。大山阿夫利神社(あふりじんじゃ)の社務局からスタート。権禰宜・目黒久仁彦さんのご案内のもと、旧参道やとうふ坂を歩いて回りました。道中、目黒さんから講の歴史のほか、大山の豆知識などをお話いただきました。

水がきれいなことから豆腐が盛んに作られていた大山。江戸時代は、神社にお金ではなく、豆腐の原料である大豆を納めていたそうです。大山の豆腐文化はそこから続いているとのこと。 ガイドブックには載っていない目黒さんの貴重なお話に、皆さん興味津々! 私自身ももっと大山の豆知識を知りたいと思いました。

参道の「とうふ坂」。参拝者たちが手のひらに「とうふ」を乗せて食べながら登ったそう

今回、利活用を妄想した元宿坊「大谷旅館」

ミニ大山詣りを終え、いよいよ利活用を妄想する候補物件を見学していきます! 物件は大山の旧参道にある元宿坊「大谷旅館」。かつてここには、多くの参拝者が娯楽を求めて集まっていました。現在、2階は使われていない状態。妄想を膨らませたところで、大山詣りの拠点としてどう活用できるのか、ブレストしていきます。

3.大山これから“妄想”会議!

素敵なアイデアがたくさん出てきました!

まずグループごと分かれ、物件を利用する講(コミュニティ)はどんな種類のものがあったらいいか‟妄想”しました。どれも実際に参加したくなるものばかり! 皆さんから出たアイデアを一部ご紹介します。

・サウナ講
・とうふ作り講
・スイーツ講
・ロードバイク講
・滝行講
・流しそうめん講
・キャンプ講……など

次に、出てきた講のアイデアを、この旅館でどのように使うことができるかブレストしていきました。

・別々の講同士が交流する拠点としての活用
・宿泊利用できる点から「講合宿」の開催
・展示会などイベント時の活用……など

大山の歴史を守りつつ魅力向上させるために、昔からある「講」のシステムを新たに現代に活用していくことで、さらなる活性化のきっかけになると感じました。


大山これから会議とは
全ての道は大山(おおやま)に通ず。江戸の人口が100万人だった江戸時代中期、毎年20万もの人々が訪れた大山。日本人が数千年祈りを捧げてき信仰の地であり、行楽の山です。2016年には日本遺産に指定され、令和の今も多くの方々を惹きつける大山ですが、観光地としてさらなる可能性を秘めていると考えています。この地に関心を持っていただいた皆さんとワークショップ等を通じ、観光エリアとしての課題解決、魅力向上、活性化を図る活動です。

※大山これから会議は終了致しました。

これまでの大山これから会議の様子はこちら
https://hello-renovation.jp/hashtag/result/148

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