空き家再生プロデューサーによる、沖縄県あぐに島『しまカフェ』プロジェクト始動。
那覇の北東60キロの洋上に浮かぶ、素朴で美しい一島一村の離島・粟国島(あぐにじま)。
周囲約12キロの小さな島に住むのは、わずか700人ほど。
戦前には5600人ほどの人が住んでいたので、現在では空き家や耕作放棄地がたくさんあります。人口減少率は沖縄県で一位となり、村内には空き家も多く、メインストリートをクルマで走っても、ヒトよりものんびりと草を食むヤギに出会うことが多かったりします。
「なにもない」がある粟国島
ひょっとしてここには何もないのではないか。一見するとネガティブな要素は、見方を変えると大いなる資源であることに気づきます。
ヒトよりもヤギや牛が多いことはのどかな空気感を醸し出しているし、野放図に広がる大自然は限りなく豊か。赤瓦屋根の古民家とフクギ並木の、昔ながらの沖縄の原風景を見ることのできる集落で、時間はあくまでもゆったりと穏やかに流れています。
観光資源だけじゃない、粟国島がもともともっている魅力
三方を真っ青な海に囲まれた、島でいちばんの絶景スポット、マハナ展望台。
白砂のビーチが広がり、朝陽を望めるウーグの浜。
天然の鍾乳洞が地下に眠る洞寺(テラ)。
古代の地球の荒々しさを感じられる、美しいグラデーションを成すヤヒジャ海岸の溶岩石。
青空を真っ二つに切り裂く、巨大な破岩の東(あがり)ヤマトゥガー。
自然環境や観光資源も目を見張るものがありますが、ほんとうに特筆すべきは島に住む人々でしょう。
優しく温かい人柄の島人は、みんなとても親切
フェリーで粟国港に上陸し歩いていると、「どこに行くんだ?」と見知らぬおじぃが話しかけてきて、軽トラで民宿や目的地に連れて行ってくれるし、すれ違う車からはみんな笑顔で手を振ってくれたりするのが粟国島の日常。
うつむいて歩く都会に住む人たちが忘れてしまった、人と人との温かなふれあいが、時が止まったかのようにゆっくりと流れるこの島では、どこにでも残っているのです。
まるで島人のように過ごすカフェ
そんな粟国島。島内にはコンビニもなければ歯医者もありません。居心地のいい雰囲気のカフェもなく、お昼ごはんを食べようとお食事処を訪ねても、あいにくの店休日でランチ難民になってしまう観光客もしばしば見かけます。
また、月1回開催している移動販売のイベント『青空マーケット』でゆんたく(おしゃべり)していた島のおかあさんが、「お酒を飲まない自分たちは居酒屋にも行かないし、最近ではこうしてゆっくりゆんたくすることもなくなっていたから、月1回でもこういう場所があってうれしい」と話してくれたことがあります。
それがきっかけとなり、みんながいつでも気兼ねなく集まれる場所を作れたらいいなぁと思うようになりました。そうして、6月の一ヵ月間をかけて受講した「空き家再生プロデューサー育成プログラム(空きP)スペシャルコース」で練り上げたマイプロジェクトが、『しまカフェ』プロジェクトです。
人に会いに行く旅
『しまカフェ』プロジェクトとは、沖縄県粟国島(粟国村)にある空き家をできるだけセルフリノベーションして、「箱(カフェ)も中身(コンテンツ)もみんなで一緒につくっていくカフェ」として再生させるプロジェクトです。
『しまカフェ』に巡り合える、開放的なコンセプト
1) みんなが「店主」/カフェ営業とスペースを開放!「今日は、島の〇〇さんが店主の日」というように、希望者が自由に料理して、お客さんにふるまえるイベントを開催します。それは、島みんながおもてなしするカフェというイメージ。もちろんスペースの貸出しもOK! 女子会や模合会場として利用するもよし。島外からもイベント使用などの希望があれば承ります。
2) 行ける畑マップ/かご1個をお渡しして、いろんな人のあたいぐゎ~(家庭菜園)や畑で野菜を収穫! まるで島の人のように集落をめぐりながら収穫体験をしていただき、持ち帰られた野菜を(できるだけ)調理します!
このカフェが島の人と島に来た旅人が巡り合える場所になればいいですよね。
島の人と旅人が巡り合える参加型コミュニティ
カフェもみんなとつくり上げていきます。
1)DIYワークショップの開催や空き家のカフェ改修の過程の中で、内壁塗りやパーゴラづくりのDIYワークショップを開催したいと思っています。島内外で空き家活用やDIYに興味をお持ちの方に、ぜひご参加いただきたいです!
2)クラウドファンディングの実施。リターンとしては、しまカフェのお食事券やマリンショップで体験できるシーカヤック、SUPなどの利用券といったものを思案中です。島外からクラウドファンディングに参加していただく方にも、実際に島に来て楽しんでもらえる機会になればと思っています。
第1弾イベント「漆喰塗りワークショップ」はじまります!
来年の夏頃にプレオープンできたらと考え、11月30日(土)に『しまカフェ』はじめてのイベントとなる“漆喰塗りワークショップ”を開催する予定です。
粟国島で内壁の漆喰塗りを教えてくれるのは、建築デザイン会社・ノスタルジックカンパニーの代表・池内真紀子さん。鎌倉の空きPスペシャルコースで、今回紹介した『しまカフェ』の発起人であり、粟国村地域おこし協力隊である松下さんと共に、空き家再生を学んだ同志でもあります。
ふたりが沖縄県粟国島で再会! どんなイベントになるのか、今からとても楽しみです。
まずはFacebookの「いいね!」で参加!
https://www.facebook.com/shimacafepjt/
▼イベント情報はこちらから
https://www.facebook.com/events/545104282730752/
▼空き家再生プロデューサー育成プログラムについてはこちらから!
https://hello-renovation.jp/producer/