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京都で。ニセコで。新しいまちづくりプロジェクト続々! 「福田和則 研究室」レポート(5)

ハロリノ編集部

こんにちは! 次世代まちづくりスクール「福田和則 研究室」TA(ティーチングアシスタント)の矢吹です。2月20日に開催された第5回「福田和則 研究室」ゼミの模様をレポートします。

駅近を盛り上げたい! 京都梅小路「クリエイティブタウン構想」

今回のゼミ生によるプロジェクト発表は、京都でのビジネスをハード面・ソフト面から支援されている企業、京都リサーチパークの足立さんによる「梅小路京都西駅エリアにおける『クリエイティブタウン』化推進」について。

足立さんいわく、“とくにおもしろみのない”京都駅周辺。しかし、2023年に五条東山エリアに京都市立芸術大学が移転する計画をきっかけに、周辺地域の再開発を計画されているそうです。

関西の土地勘はまったくない私ですが、確かに観光で訪れた際の京都駅周辺の印象は広いバスターミナルくらいだったような……。観光で有名なエリアまでは少し距離がある分、駅周辺はいつも素通りしていた気がします。

足立さんは2030年代初頭までに京都駅前エリア―梅小路エリア(京都えきにし)―五条東山エリア(京都えきひがし)をつなぎ、イノベーティブでクリエイティブな世界に伍(ご)する“エリア創り”を推進したいと妄想されているとか。

今回はその中の、梅小路エリアにおけるまちづくりのお話です。
このエリアには京都の街中では希少といえる大規模な公園があり、ホテルも昨年から4カ所新設され、島原の旧市街や京都市中央卸売市場、市場場外、17棟のビルからなるビジネス拠点の京都リサーチパーク、廃校小学校……といった魅力的な要素多く、実際に市場場外のエリアには数年前からクリエイティブな若い事業家たちが集まり始めたといいます。
そして、そんな彼らとの意見交換をきっかけに、昨年12月には地域の14社で「梅小路京都西駅エリアにおける『クリエイティブタウン』化の推進に関する連携協定」が締結され、梅小路エリアは「ものづくり」「アート」「食」をコンセプトに、オフィス・工房などの活動拠点、交流拠点の整備を現在進行形で進められています。

個人的にはクリエイティブ化のミッションステートメントの中にある、「クリエイティブ=明日をより良く生きるための想像力をはたらかせ、没頭できる“今日”がある状態」「“UMEKOJI”を世界で通用する代名詞にする」という部分が非常にいいなと思いました。一言で「クリエイティブ」といっても漠然としてしまうので具体的なステートメントに落とし込むのは大事ですよね。そして、エモい。これも重要だと思いました。

さて、そんな梅小路のまちづくりについて、足立さんからのお題はこちら。

JR高架下の利活用アイデアおよび梅小路エリア全体でのイベント企画アイデアへの意見募集と、エンジョイワークスとしての関わり方について。

メンバーからは「キャンプのニーズの高まりをふまえて高架下をオートキャンプ場に!」「高架下よりむしろ高架上を活かしては?」という意見があがったほか、福田教授からは、やる気があっておもしろいネタを持っている人を集める方法としての「アクセラレーター型公募」というアイデアがシェアされました。

建築家 土谷貞雄さんとつくる「ニセコSDGs街区プロジェクト」

続いてはエンジョイワークスのプロデューサーのお仕事を紹介する「プロデューサーNOW」。今回は、昨年末から北海道ニセコ町に長期出張に行かれている牧プロデューサーの登場です。

現在、牧プロデューサーが滞在しているニセコ町は蝦夷富士と呼ばれる羊蹄山の麓の人口約5,000⼈の町。ウィンタースポーツのリゾート地としても有名ですが、それゆえにホテルの従業員や新規労働者への住宅提供量の不足や、リゾート開発による土地・不動産の価格上昇という課題がありました。また、厳しい自然環境に適した住宅も不足しているといいます。

これらの課題を解決するために、ニセコ町では「SDGs未来都市 ニセコ」として市街地にSDGsの理念を踏まえた新たな生活空間(ニセコSDGs街区)を形成するプロジェクトが官民の連携でスタートしています。

プロジェクトメンバーには建築家で暮らし研究家の、土谷貞雄さんもまちづくりアドバイザーとして参加されているほか、エンジョイワークスも参加型コミュニティ運営の担当として参画。牧プロデューサーは現在、土谷貞雄さんとアパートで共同生活を送られています。

牧プロデューサーが進める参加型まちづくりは現在、「ニセコ明日をつくる教室」というウェブサイトを中心に進めています。ニセコに暮らす人々に焦点を当てながら未来の暮らしをみんなで考えてつくっていくためのプラットフォームの中で、インタビューやイベントを通してコミュニティ形成を図っています。

具体的には、インタビュー対象者から次のインタビュー対象者を紹介していただく方式をとることでこれまで表に出てこなかった人も巻き込んでいくことを目指していて、実際にインタビューの中から空き家情報の獲得につながる例も出てきているといいます。

しかしながら、地方地域ならではの空き家課題として「いつか子どもが帰ってくるかもしれないから」「仏壇があるから」と家を明け渡すことに躊躇(ちゅうちょ)される高齢者の方も多いそう。

そんな牧プロデューサーからは、不動産屋に出ていない空き家情報の取得の方法と大家さんへのアプローチ手法についてと高齢者の住み替えを斡旋していくときのまちづくり会社ができる仕掛けについて、というふたつの課題がシェアされました。

ひとつめに関しては「地元情報を集めるにはスナックに限る!」「戻ってくるかもしれないという子ども世代に直接アプローチするのが早いのでは?」という意見が、ふたつめに関しては、お試しで住んでいただき高機能住宅の住み良さを実感していただいたり、電気代の差を具体的に示したりしたりしてメリットを伝えていく方法や、住み替えた場所から買い物や病院などを結ぶ高齢者専用のコミュニティバスを走らせてインフラを整備していく案などが受講メンバーから続々とあがりました。

今回のゼミを通して学んだのは、一言に「まちづくり」といっても地域によってそれぞれの背景があって課題も異なり、そこに寄り添っていくには人間力が非常に試されるということです。
足立さんも牧プロデューサーも、たくさんの関係者、地元の人の思いに寄り添い、まとめて行かれているのがとても印象的でした。

\第2期福田研究室の募集がスタートしました!/
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