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SDGsとESG投資の関係は? 社会貢献につながる投資先とは

ハロリノ編集部

SDGsとESG投資は、現代社会が抱えるさまざまな問題に興味を持った場合に目にする機会が増える言葉です。しかし、それぞれの言葉について明確なイメージを持つのは難しく、混在していることもあるでしょう。そこで本記事では、SDGsとESG投資、そしてESG投資のひとつであるインパクト投資のそれぞれの意味や関係性について解説します。社会貢献につながる投資の方法も紹介しますので、参考にしてください。

目次
1. SDGsとESG投資、インパクト投資とは?
2. SDGsとESG投資の関係
3. 投資を集めるために、SDGs達成に向けて取り組む企業が増加
4. SDGsから見るESG投資のメリットやデメリット
5. SDGsを意識した投資の方法

1. SDGsとESG投資、インパクト投資とは?

似ている言葉のように思えるSDGsとESG投資ですが、それぞれどのような言葉なのか知っておく必要があります。まずは、SDGsとESG投資、そして近年よく聞くようになったインパクト投資について詳しく解説します。

SDGsとは

SDGsとは、「Sustainable Development Goals」の略称で、持続可能な開発目標のことを指します。SDGsは2015年にニューヨーク国連本部で、193の加盟国の全会一致によって採択されました。SDGsは、さまざまな社会問題を解決するための国際目標であり、国際社会全体が2030年をゴールとしたものです。SDGsは、環境や経済、社会などの問題を解決し世界を変えるための17の目標(ゴール)と、169の小さな目標(ターゲット)から構成されています。先進国も発展途上国も含めて、全ての国が関わることによって課題の解決に向かおうとしているのが特徴です。SDGsが提唱している持続的な開発とは、将来世代のニーズを満たせる能力を損なわないようにする一方で、現在のニーズを満たす開発であると定義されています。

SDGsができる前には、2000年に国連が採択したミレニアム開発目標(MDGs)がありました。MDGsでは設定された8つの目標に集中することで、確実に課題を解決しようとしていたのです。結果的に多くの人が貧困から脱し、教育や保健、子どもや女性の権利、環境問題などにおいて、さまざまな改善がなされました。そして、MDGsを進めるうえで残された課題や教訓などを引き継いで生まれたのがSDGsです。SDGsでは、地球上の誰一人取り残さないという原則が採用されました。

MDGs採択時には貧困や飢餓で苦しんでいる人が多かったので、より多くの人が恩恵を受けられるようマジョリティーへの取り組みがメインだったのです。しかし、それによってマイノリティーが置き去りにされるケースが目立ち、格差が生じてしまったため、数や効率にこだわらず格差をなくして誰も取り残さないのがSDGsの原則になりました。

SDGsが注目される背景

SDGsが注目され広がっていった背景として、まず地球環境問題の深刻化が挙げられます。地球温暖化などの気候変動が進み、世界の環境に影響が出るようになりました。環境問題の解決につなげるための取り組みを進めなければならないという危機感が、環境などの問題解決を目指すというSDGsへの注目につながっています。

また、発展途上国だけでなく、先進国も一緒に取り組む明確な目標であったことも、SDGsが注目されている理由です。SDGsで掲げている目標は、どのような国や地域でも取り組みやすいほど具体的です。発展途上国と先進国を分断せず、世界が一体となって進めるための目標ができたことで、認知度が高まったと考えられます。

さらに、SDGsが新たなビジネスを生み出すとされている点も注目されている理由といえます。近年ではSDGsの取り組み自体が投資の指標となっており、企業はSDGsの取り組みを行うと資金調達につなげることが可能になりました。言い換えると、SDGsの取り組みをしていない企業は今後資金調達に苦しむようになるため、多くの企業でSDGsを目指す事業が進められています。

ESG投資とは

ESG投資とは、ESGの取り組みを評価して行う投資活動です。ESGはEnvironment(環境)、Social(社会)、Governance(ガバナンス)の頭文字を取った言葉であり、これらの課題解決につなげる取り組みが進められています。ESG投資はあくまで投資なので、寄付や援助とは大きく異なり、十分なリターンも追求するのが特徴です。ESG投資では、気候変動などの環境問題や、労働環境や多様性などの社会問題、そして公正な企業運営を実現する企業統治であるガバナンスを重視した取り組みを行う企業を高く評価し、投資をします。つまり、企業はESGを重視して行動することにより、資金調達の機会が増えるとともに企業価値が高まるのです。そして、企業がESGを重視して活動すると、環境や社会などの問題のリスク低減が期待できます。

従来では、投資活動において重要視されてきたのはキャッシュフローや企業の利益率といった財務指標でした。しかし、企業は短期で利益を出すことのみを目的にすると、環境問題を無視した活動をして気候変動を悪化させてしまったり、企業統治がなされず不祥事につながったりしてしまうおそれがあります。企業がESGを重視しない場合に引き起こされるマイナスな影響は、経済全体の成長を阻害します。そのため短期的な利益追求のみではなく、持続性のある経済成長を求める投資に流れが変わってきているのです。

ESG投資が注目される背景

SDGsが採択されたことにより、気候変動などの環境問題やサプライチェーンの労働環境整備などにこれまで以上に関心が集まっています。環境や社会、ガバナンスを重視した行動をする企業を投資の対象にするのがESG投資の役割なので、SDGsが浸透するとESG投資も加速するのです。

短期の利益とは異なり、持続可能性のある活動が世間から要求されるように変わった現代社会では、ESG要素を加えた企業への投資が増えています。ESGを重視した活動を行わない企業へ投資することは、環境問題の悪化による地球温暖化の促進や労働環境の悪化による労働者のストライキといった問題を招くおそれもあるでしょう。その結果、企業経営が立ち行かなくなったり経済全体の成長が阻害されたりするので、企業にはESGを重視した取り組みが求められます。ESG投資が適切に行われればさまざまな問題の解決に貢献でき、長期的なリターンの向上につながります。

インパクト投資とは

インパクト投資とは、ESG投資のひとつであり、経済的な利益を超えてプラスのインパクトを創出することを目的とした投資のことをいいます。利潤の最大化を目的とした伝統的投資と、社会的インパクトの最大化を目的とした寄付の動機を一つにした新しい投資活動で、社会にもたらす影響度(=インパクト)を重視するためにこう呼ばれています。ロックフェラー財団が2007年に初めて提唱。翌年のリーマンショック以降、資本主義経済への危機感が高まったことで、その取り組みが世界中に広がりました。

その背景には、善意の寄付だけでは、世界のかかえる諸課題の解決に取り組むだけの資金規模に達することはない一方で、ビジネスの原則や手法を取り入れることにより、イノベーションやスケールアップを図ることができると認識されてきたことがあります。特に、2013年6月に英国で開催されたG8サミットにおいて、キャメロン首相の呼びかけの下、インパクト投資をグローバルに推進することを目的とした「G8社会的インパクト投資タスクフォース」が設置。また、OECDは2015年2月、「Social Impact Investment: Building the evidence base」を公表しています。

インパクト投資が注目される背景

通常の投資においては投資後、実際にどの程度の効果が出たかは把握できないケースが多いなか、インパクト投資は社会課題の解決に貢献する投資先を選ぶだけでなく、投資の前や後に測定するため社会にもたらす効果をつかみやすいというメリットがあげられます。

また、通常の投資より高い利回りを狙うものではありませんが、投資先の事業が社会のニーズに応えるものであれば大きな失敗は少ないとみることもできます。社会的な影響と併せて投資家の支持が得やすいことも注目される要因といえます。

2. SDGsとESG投資の関係

SDGsとESG投資は、切っても切り離せない関係にあります。ESG投資では、企業が環境や社会、ガバナンスなどに関わる問題解決にどう立ち向かうかを重視するのが特徴です。世界中が解決を目指している課題に立ち向かい行動する企業は、世間的に高く評価され投資機会にも恵まれます。

ESG投資で見られる課題と、SDGsのゴールやターゲットには共通点が多くあります。そのため、ESG投資を進めることで、結果としてSDGs達成への貢献が可能です。資産を運用しつつSDGsの課題を解決して社会貢献も叶える方法として、ESG投資は注目されています。つまり、資産運用をする際に、ESG投資の視点を加えて問題解決に積極的に取り組む企業を投資先に選ぶと、SDGsの目標達成に近づくでしょう。

ESG投資において、企業が問題解決につなげるために動いているかどうかを判断するのは重要なことです。ただし、企業が行っている取り組みを細かく確認するのは難しく、ESG投資をしたいと思っても自力では難しいこともあるでしょう。そこでひとつの指標となるのが、SDGsです。

企業がSDGsに対する取り組みを行っているとわかれば、ESG投資先として優秀であると判断できます。実際、投資信託などではSDGs達成に関連した商品やサービスを提供している銘柄を対象としているケースもあります。

3. 投資を集めるために、SDGs達成に向けて取り組む企業が増加

近年では、ESGを重視した投資を行う投資家が増えています。先述のとおり短期的な利益を追求する投資を続けてきたことに対する反省があると同時に、国連が提唱した投資行動原則でESGに配慮した投資を行うように定められたことや、日本政府がESG投資を推奨する姿勢を見せていることなどがESG投資の普及を後押ししている要因です。

そのため、企業は多くの投資家に投資をしてもらい資金調達をするために、ESG投資の対象として選ばれなければなりません。選ばれるためにはESGを重視した取り組み、つまりSDGs達成に向けた行いをする必要があります。今後はSDGsを意識した経営がより求められるでしょう。実際に日本でも、SDGsをビジネスのチャンスとして取り入れる企業があります。ユニバーサルデザインに基づいた商品開発や、社内環境の整備によるCO2排出量の削減、再生可能エネルギー利用による電気の提供など、行われている取り組みはさまざまです。

4. SDGsから見るESG投資のメリットやデメリット

SDGsとESG投資には、密接な関わりがあることがわかりました。ESG投資によりSDGs達成に貢献できますが、ESG投資はメリットとデメリットを正しく押さえておかなければ失敗につながる可能性があります。ここからは、SDGsから見るESG投資のメリットやデメリットについてみていきましょう。

メリット

ESG投資のメリットは、まずSDGsのゴールやターゲットの達成に貢献できることです。SDGsが前提とする持続可能な開発を実現するためには、企業の単独活動や持っている資金だけでは限界があります。そのため、投資家がESG投資を行い、SDGsに取り組んでいる企業を支援することで目標達成に近づくことができます。投資によって間接的に社会問題の解決につながるのはメリットといえるでしょう。

またESG投資を行うことで、長期的なリターンも期待できます。ESGを重視する活動は短期的な利益にはつながりにくいですが、長期的に見ると安定した事業の継続につながります。その結果、企業の株価や経営が安定するとともに、投資家は長期の資産運用が可能です。ESG投資は、企業は中長期的に資金の流入が期待でき、投資家は持続的な成長によるリターンを得られるという双方にメリットがあるものといえるでしょう。

デメリット

ESG投資は長期的な投資になるため、短期間でのリターンは期待できないというデメリットがあります。ESGに対する取り組みは、基本的に短期間で結果が出るものではありません。ESG投資は効率的にリターンを得ることよりも、企業のESGに対する活動を促してSDGs達成に貢献するのが目的なので、短期間でのリターンを期待すると失敗したと感じてしまうでしょう。ESG投資はそもそもリターンが控えめになる可能性もあるので、資金に余裕がなければ取り組みにくい投資といえます。

また社会的な評価を得るために、SDGsの取り組みを進めていると装う企業が存在するのも、ESG投資のデメリットです。ESGに積極的でない企業が、投資をしてもらうためにESGに取り組んでいるように見せることをグリーン・ウォッシュといいます。グリーン・ウォッシュの企業に投資をしてしまうとSDGsには貢献できないため、複数の情報源を参照するなどして適切に取り組みを進めている企業かどうかを見極めなければなりません。見極めの手間がかかることは、ESG投資のデメリットといえるでしょう。

5. SDGsを意識した投資の方法

ESG投資を含め、SDGsを意識した投資を行う方法はいくつかあります。ここでは、SDGsを意識した投資の方法について詳しく見ていきましょう。

SDGs債やSDGsに関連した投資信託への投資

SDGsを踏まえた投資の方法として、まずSDGs債への投資が挙げられます。SDGs債とは、グリーンボンドやソーシャルボンド、サステナビリティボンドなど調達資金が、SDGsに貢献できる事業に使われると決まっている債券の総称です。集めた資金はSDGsに役立つ事業にしか使用できないので、確実にSDGsに貢献できます。

また、SDGsに関連した投資信託に投資するのもひとつの方法です。SDGs達成に関連した事業を行う企業に投資できる商品や、持続可能なエネルギーを活用し気候変動問題に取り組んでいる企業に投資できる商品など、SDGsに取り組んでいる企業を援助する商品は多数存在します。グリーン・ウォッシュの企業があるように、自身でSDGsの企業を見分けるのは難しく、手間がかかるものです。確実にSDGsへの取り組みに使われる債券であるSDGs債や、SDGs関連の投資信託を利用すると、安心してSDGsに沿った投資を行うことができます。

遊休不動産の再生・まちづくりを推進するファンド「ハロー! RENOVATION」への参加

SDGsに関する取り組みを行っているクラウドファンディングに参加することも、SDGsに貢献する投資のひとつです。SDGsに取り組むクラウドファンディングの事例として、空き家再生・まちづくりファンド「ハロー! RENOVATION」があります。ハロー! RENOVATIONは、空き家や遊休不動産とそれらを利活用したい人をつなぎ、想いのあるお金を中心にサポートするまちづくり参加型のクラウドファンディングサービスです。利回りだけを気にする投資ではなく、社会に貢献したいという想いのある投資によって再生する、共感投資ファンドと呼ばれています。

「思い出が詰まった手付かずの空き家を、誰かに有効利用してもらいたい」「社会をよくするためにやりたいことがあるけれど、場所や資金がない」といった想いを抱えた人を支援することで、SDGsの目標達成に貢献することが可能です。ハロー! RENOVATIONでは、SDGsが掲げる17の目標のうち、8の「働きがいも経済成長も」や11の「住み続けられるまちづくりを」の目標達成に貢献する取り組みといえます。持続可能で豊かなまちづくりを目指し、社会貢献をしながらリターンを受け取ることが可能です。

参考リンク:https://hello-renovation.jp/about

「ハロー! RENOVATION」の取り組み事例

SDGsの取り組みにつながるハロー! RENOVATIONの取り組み事例として、まず「旧村上邸―鎌倉みらいラボ―」が挙げられます。荘厳な能舞台、連続する畳の間、複数の茶室、大きな庭などを有し、鎌倉の昭和初期の良き文化を感じさせる旧村上邸。鎌倉市の景観重要建築物に指定されているこの建物は、所有者であった村上梅子さんの「建物を残し、日本古来の良きものを伝える場にしたい」との想いを受け継いで鎌倉市に寄付され、2年後には内閣府から自治体SDGs未来都市に選ばれました。

その後、保存活用のための民間事業者としてハロリノの運営元であるエンジョイワークスがプロポーザルで選ばれ、鎌倉市民や鎌倉が好きな市外の人たちと活用アイデア出しのイベントやワークショップを開催しました。また、地域のみなさんに継続的に運営に関わっていただくために立ち上げた「鎌倉・旧村上邸再生利活用ファンド」は目標額120%で達成。改修工事ののち、企業の研修所や市民の文化活動の場として2019年に新たなスタートを切りました。

次に挙げるのは「ニセコSDGs街区プロジェクト」が挙げられます。ニセコ町が官民連携で取り組む持続可能な都市づくりのモデルとなる街区づくりに、ハロリノも参加型まちづくりのサポートとして参画しました。ニセコは世界屈指のリゾート地であると同時に、環境に配慮した都市として国から「SDGs未来都市」に選ばれています。しかし、人口増加に対して厳しい自然環境に見合った住環境の提供が進んでいないという課題があります。

そこで本プロジェクトでは、寒さが厳しいニセコでもエネルギーを削減しながら暮らせる高気密高断熱の住宅の提供や、ニセコに住み続けたい方が気軽に街区内で住みかえられる住宅の循環などを目指し、取り組みを進めるとしているのです。本プロジェクトを支援することで、環境やまちづくりなどSDGsの取り組みに貢献できます。

このように、社会貢献を行うハロー! RENOVATIONの活動内容が、結果的にSDGsへの取り組みにつながっていきます。ESG投資はSDGsへの取り組みが広まるにつれ、注目される投資です。それぞれの関係性を理解し、納得のいく投資先を見つけられれば、社会貢献につながる資金運用へつながるでしょう。

 

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【参考資料】
インパクト投資の現状と展望 ーJ.P.モルガン社の調査結果より-(内閣府NPO)
https://www.npo-homepage.go.jp/uploads/h27wg-impact-hyouka-3-9.pdf

 

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