プロジェクト第2回レポート・発酵の食文化を学び飲食店事業アイデアを考える
こんにちは!! 株式会社和みの神田和輝です。
突然ですが、醤油や味噌など、日本の食に欠かせない調味料。そのルーツをたどると行きつくのが和歌山。私たちは、この「発酵」という文化をキーワードに、古民家再生と掛け合わせた新たな事業を立ち上げました。10月14日(土)には3回目となるイベント「発酵食からはじまるリノベーションプロジェクト内覧会・POP UP」を開催します。
その前に前回(8月26日)の内容をレポート。
「和の食文化を嗜む会」と題し、醸せ師・須賀ともさんから発酵食の基礎知識を学び、これをテーマにした飲食店事業のアイデアを出し合いました。
また、「“発酵メニュー”を食べながらコミュニケーションを取ろう!」と、株式会社和みが運営する紀伊田辺駅前の発酵カフェ&バー「NEiGHBORHOOD」での懇親会にてみなさんと囲んで味わいました。
和の食文化を学ぼう
前回の記事では、本プロジェクトの意気込みやリノベーションを予定している元うなぎ屋「いづもや」のポテンシャルをお伝えいたしました。
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JRきのくに線「紀伊田辺」駅前にあるtanabe en+(タナベエンプラス)2階にあるワークスペースにてイベントスタート。
醸せ師・須賀ともさんを講師に「発酵食とは!? 和食や和歌山の発酵食について」をテーマにを基礎知識を共有するところからスタート。
内容は、「そもそも発酵ってなんなの?」という発酵の基本のキや発酵がなぜカラダに良いかなどの発酵のメリットや発酵食品の種類・日本の発酵文化を学びました。さらに和歌山県発祥や、県にゆかりのある”発酵食”について深掘り。和歌山を代表する発酵食は、金山寺味噌・醤油・鰹節・なれずし・柿酢・べったら漬けや紀の川漬けなどなど、県民だったら馴染みのある発酵食品ばかり。
ちなみに、当社、株式会社和みは「鰹節」に縁があります。日本料理の基本である「だし」をとるのに欠かせない鰹節は、和歌山県西部に位置する印南町が発祥です。この町は当社代表の古田高士のふるさとでもあり、和みが運営している観光交流施設「かえるの港」も印南町にあります。古くから鰹漁が行われており、和歌山では春から秋にかけて、黒潮に乗って回遊してくる鰹が大量に釣れるため、保存のために煮て乾かしていましたが、腐りやすいという欠点がありました。輸送に長時間を要したため独自に生み出された保存法が「鰹節」。江戸時代に現在の形となったそうです。
須賀さんから、発酵食の和食に欠かせない「鰹節」「醤油」等の発酵食が和歌山にルーツがあったことなど教えて頂き大変勉強になりました。
飲食店事業アイデアワークショップ
続いては、発酵食の知識を学んだ上で 本プロジェクトの飲食店事業のアイデア出し。ワークショップのコンセプトとして以下の2つのお題に沿ったアイデアを考えて頂きました。
アイデアワークショップのお題:
①和歌⼭の⾷材×発酵調味料を掛け合わそう︕︕
②お酒に合うメニューをかんがえよう︕︕
ABCの3チームに分かれて、それぞれ自己紹介・アイスブレイク、役割分担を決めてワークショップをスタート。みなさん、思いついた食材や掛け合わせの発酵調味料など、意見を出しながら付箋やホワイトボード・模造紙を使ってアイデアを見える化! グループディスカッションの所要時間はわずか30分間。あっという間に、グループディスカッションの時間が終了。各チームのファシリテーターがこれをまとめ、それぞれ発表しました!
まずはAチームから。
- ミニトマト(印南のブランドトマト「優糖星」)×酒蒸し=アクアパッツァ
- ジビエ(鹿、猪)or鳥串×味噌
- まぐろ×フルーツの発酵系 とタレ漬け など
和歌山のジビエ系食材を味噌と掛け合わせた肉食系のメニューもあれば、地のものを使ったアクアパッツァなどおしゃれなメニューを考案!
続いてBチームは
- 金山寺味噌+炊飯器=炊き込みごはん
- 具だくさんみそ汁
- きゅうり×金山寺味噌・南高梅の梅肉
- バナナ、リンゴ、らっきょう酢/ハチミツ、甘酒、牛乳/豆乳をミキサーでmixしたジュース など
Bチームは宿泊施設を併設する場合を考えて、お手軽かつ健康的な朝食メニューを考案!
最後にCチームは、
- うなぎのつくだに(いづもやの懐かしの味)
- 鯨のはりはり鍋・カレー・かす汁 ※臭みを消す山椒をトッピング
- 柿×日本酒、柿×クリームチーズ
- フルーツ寿司
Cチームは高級路線を狙ったメニューを考案!
特に、うなぎの佃煮は前オーナーの娘さんがお気に入りの一品であり、いづもやの懐かしの味なので復活メニューとして考案。
3チームとも、それぞれ違ったテイストのメニューを考案して頂きました。是非取り入れたいと思います。貴重なアイデア、ありがとうございました!!
発酵食をたしなむ懇親会
懇親会は、tanabe en+(タナベエンプラス)の向かいにある「NEiGHBORHOOD」で発酵食をみなさんと囲んで味わいました。
「NEiGHBORHOOD」は無添加食材を多く使っており、「タパス」と呼ばれる小皿料理を「発酵バー」スタイルで提供。オープンメニューは、彩り豊かな一品料理を提供する「YUKIYAMESHI(ゆきやめし)」を主宰する料理家、寺井幸也さんが監修しています。季節や旬が感じられる食材を、みそや酒かす、塩こうじなどの発酵食品を用いて和と洋を融合した料理を提供しています。会場では、参加者の皆さんに発酵食品を使ったメニューとお酒を嗜んでいただきました。
「発酵食からはじまるリノベーションプロジェクト」には、当社の社名にもある「和」の存在が必要不可欠です。その和とは、人と人の繋がりの「人の和」「地域との和」、さらに言うと「”和”歌山の活性化」「和の食文化」「和みの挑戦」でもあります。今回のイベントは、初めて参加される方も、すでに本プロジェクトに馴染みのある方も関係なく、発酵食の良さに触れ、お互い楽しみながら飲食事業のアイデアを出しあい、和歌山の『醸す』食文化を体感できた思います。今回のイベントを通して「和」というキーワードの深さや大切さを実感しました。本プロジェクトは事業者を募るだけでなく、この場所を応援したい、関わりたいという人たちとの「和」のつながりをつくることも狙いの一つです。エリアの価値向上を目指す活動には、みなさんの「和」の存在が何よりも大切だと考えます。引き続きイベントを通じて和歌山の活性化に取り組んでいきます。皆さん、「発酵食からはじまるリノベーションプロジェクト」への参加をよろしくお願いします!
次回は10月14日(土)、今回のプロジェクトの拠点となる、元うなぎ屋の建物「いづもや」跡で「発酵食からはじまるリノベーションプロジェクト内覧会・POP UP」を実施!
10月14日(土)・15日(日)に、「いづもや」跡近くの「北ぶらくり丁商店街」で開催される“まちなかイロドリ企画”「まちドリ」に合わせたイベントです。
「まちドリ」は、街なかにある空き家・空き店舗を活用する催し。将来的に起業や店舗運営を目指す人に、2日間だけ試験的に出店できる場を提供する企画です。店舗運営のイメージの具体化を図り、イベントを通して多くの方に地域のポテンシャルを体感してもらうことで、空き家・空き店舗解消、新たな産業・雇用の創出、中心市街地の商業活性につなげていきます。
このイベントに「発酵食からはじまるリノベーションプロジェクト」も乗っかり、いづもや跡でリノベーションする前の建物の見学会のほか、和みが経営する「かえるの港」で好評の発酵食 メニューも提供する予定です。「さいかまちドリinいづもや跡」のイベントを通して多くの方に本プロジェクトを知っていただきたいので、お気軽にご参加ください!!
発酵食からはじまるリノベーションプロジェクト内覧会・POP UP
〔日 時〕 2023年10月14日(土)11:00〜16:00
〔場 所〕 いづもや跡
〔住 所〕 和歌山市雑賀町108
イベントの詳細:https://hello-renovation.jp/news/detail/20916
主催:
株式会社和み https://www.nagomi-rea.co.jp/
株式会社エンジョイワークス