ハロー!RENOVARTION

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建物だけではなく、人の“つながり”を変えるリノベーション・メディア

ハロリノ編集部

エンジョイワークスの福田和則さんにお話をうかがうインタビュー前後編。前回は、住み手が住まいを自分ゴトとしてつくる必要性について、お話していただいた。今回は、新たに立ち上げたウェブサイト「ハロー! RENOVATION」のミッションについて、詳しく伺っていく。

【インタビュー前編】大切なのは、心地よく暮らせる“まち”を住む人自身の手でつくること

 

エンジョイワークス社長 福田和則さん

福田 和則(ふくだ かずのり)
1974年兵庫県生まれ。外資系金融機関勤務を経て、2007年エンジョイワークスを設立。
行政や事業者任せにしない「まちづくりや家づくりのジブンゴト化」による豊かなライフスタイル実現をテーマに不動産及び建築分野において事業展開を行う。
また、空き家・遊休不動産の再生・利活用プラットフォームであるユーザー参加型Webサービス「ハロー!Renovation」をリリースし、「まち」「ひと」「お金」の新たな関係性構築に取り組む。

 

■ウェブサイトは、場をよみがえらせる仕組みづくりのためのプラットフォーム

概要図

 

——前回のお話しで、“リノベーション”という言葉を大きな枠組みでとらえているとうかがいました。今回たちあげるウェブサイト「ハロー! RENOVATION」が発信するのは、どのような内容なのでしょうか。

 

福田和則さん(以下、福田):私たちにとって“リノベーション”とは、元あったものを活かして場をよみがえらせる行為です。それは空き家だけではなく、空き地であってもよいと考えています。空き地をリノベーションした例をあげると、私たちの仕事のなかでは、YADOKARIの小屋部とコラボレーションした「葉山小屋ヴィレッジ」などがあげられます。

 

ワークショップ

近隣住民や地元のクリエイター、YADOKARI小屋部などの有志と共に、7種の小屋からなる「小屋ヴィレッジ」を作り、約1カ月間に渡って毎週末に小屋での多彩な小商いやワークショップを開催した。

跡地は現在宿泊施設「The Canvas Hayama Park」として、3つのスケルトンハウスとそれらをつなぐデッキ、帳場や納屋となる2つの小屋を含めたヴィレッジスタイルで葉山の自然を満喫できる

 

——“リノベーション”を既存のものに新たな建物やアイデアを加えて再活用する仕組自体だと、とらえているのでしょうか。

 

福田:その通りです。「ハロー! RENOVATION」のゴールは、新たなリノベーションの仕組みを考え、それを現実化するためのプラットフォームにすること。具体的には、紹介する空き家情報に対して誰もがコメントができ、そこでプロフェッショナルを交えた多くの人が意見を出し合い、アイデアを持ち寄って、面白い利活用の仕組みを考えていくことを目指しています。

 

——インタラクティブなメディアになるのですね。

 

福田:はい。しかも単にコメントのやり取りで終わらせず、プロジェクトを立てて実現化するところまで持っていきたいと考えています。エンジョイワークスは設計事務所でもありますが、必ずしもデザインや設計が我々の仕事につながらなくてもいい。プロアマ問わず、やりたい人が手をあげて、みんながサポートしながらプロジェクトを進めるための、オープンな場にしたいのです。

 

——とても革新的な試みですね。エンジョイワークスはどこでマネタイズするのですか?

 

福田:私たちの会社が力を入れたいのはみんなで考えた企画を実現する最終的なファイナンスの部分。今までいろいろな面白いアイデアを持っている人に出会いましたが、皆さん資金調達の部分で苦労して、実現に至らないことが多い。それは非常にもったいないことだと思うのです。ですから、我々はお金を集めるためのサポートを最大限して、その集めたお金の何%かをフィーとしていただくということを考えていますね。そこがやはり“実現”のための肝となるでしょうし、経験が必要な部分でもあるからこそ、私たちがやりたいのです。

***

今まで多くの実績のあるエンジョイワークスが、ウェブサイトをプラットフォームとして、リノベーションを軸に広く人をつなげようとしている。新しいまちづくりのあり方の可能性が、そこにはありそうだ。

 

■クリエイターの“欲しい”から生まれたシェアアトリエ

 

——エンジョイワークスは、今までもコミュニティから発信するまちづくりに、積極的に関わっていますね。

 

福田:例えば、我々が手掛けた逗子の「桜山シェアアトリエ」は、谷戸にあった廃工場を、リノベーションした施設です。私たちはこの工場のプロジェクトに先立ち、借り手の予備軍であるクリエイターの皆さんと意見を交わすミーティングを行いました。加えて、そこに投資家も招待したのです。結果、借り手のニーズを感じた投資家がこの廃工場を購入し、工事に踏み切ることに。クリエイターのアイデアを取り入れた、彼等にとって使いやすいシェアアトリエが完成しました。

 

不動産・家づくり・空間づくりに興味のあるすべてのひとを対象に、ざっくばらんにブレインストーミングする「SUNSET MEETING(サンセットミーティング)」。「桜山シェアアトリエ」の企画もこのミーティングによって実現した

 

DIYの様子

あえて各ブース内はベニヤ板を貼っただけの状態に留め、DIY可能に。彫金・ガラス作家、デザイナー、イラストレーター、ロードバイク愛好家などが入居し、新たなコミュニティが生まれている

 

——そのような動きを、ウェブサイトをプラットフォームにすることによって加速させようとしているのですね。他にはどんなコンテンツがあるのでしょうか。

 

福田:日本、そして世界各地の魅力的なリノベーション事例を紹介します。また先ほどお話ししたとおり、私たちにとって“リノベーション”とは単なる古家の再生だけには留まらない意味を持つ言葉です。そういった広義の“リノベーション”を手掛けられている先駆者にお話しを伺い、読者や我々自身の発想の種にしていきたいと思っています。

***

ウェブサイト「ハロー! RENOVATION」は、プロフェッショナルのアイデアや、画期的な事例を知ることでインスピレーションを得ることができ、しかもそのひらめきを実行に移すこともできる場。まちを“リノベーション”する過程がウェブというプラットフォームで展開されることにより、専門の業界以外にも開かれていく。まさにまちづくりを民主化する試みなのだ。

建築やまちづくりのプロだけでなく、住み手にも「自分の住む家やまちに、主体的に関わって欲しい」と福田さんは言う。「ハロー! RENOVATION」は、空き家問題をはじめ家づくりまちづくりコミュニティづくりに興味を持つ全ての人にとって、具体的なアクションを起こすきっかけを提供してくれるサイトになりそうだ。

 

【インタビュー前編】大切なのは、心地よく暮らせる“まち”を住む人自身の手でつくること

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