「投資を通して始まったまちとの関わり」投資家インタビューvol.11 大石俊輔さん(後編)
逗子・桜山シェアアトリエに投資いただいている大石俊輔さんへのインタビュー後編です!ハロリノの投資家と事業者、遊休不動産をマッチングし自走させていく仕組みに共感して投資していただいたという大石さんがハロー! RENOVATION(ハロリノ)に期待していることとは?
プロデューサー瀧元と、遊休不動産を活用したまちづくりのプラットフォームとしてのハロリノの在り方とその可能性を熱く語り合いました。
※インタビューは2020年3月の緊急事態宣言前に行われました。
前編はこちら:https://hello-renovation.jp/topics/detail/8635
― 大石さんが、ハロリノに期待していることってありますか?
大石: 「まちがよくなってほしい」って普通に生活していて、誰しもふと思うことだと思うんです。ただ、NPOとかの参加となると、ハードルが高い。1つの選択肢を提示しているのがハロリノですよね。
お金を出すことで参加が始まる。そうすると、前より少しまちのことを知れて、これまでより少し関心をもち次の一歩を考えられる。金額にもよりますが、時間よりもお金を出す方が、手軽と感じる人もいると思います。
まちづくりに関わる可能性を広げるファーストステップですね。
― それぞれの関わりやすい方法や得意分野を生かして参加してもらう。人生によってステージも変わるので、関わり方も変えることができた方がいい。ただ、気になったらコンタクトをとれる距離感でいられるサービスでありたいなと思います。
大石: 最近ダブルワーク、パラレルワークが増えてきているじゃないですか。コロナウィルスの影響もありますし、働き方を考え直している人が多い機会にある。個人的な理想としては「自分の稼ぎのために働く時間」と「コミュニティで共同作業する時間」それぞれが1日の中で割り振りがあってもいいなと思います。
投資がフラットなコミュニティを生み出す
― そういう働き方増えてきますよね。ハロリノでもっとできることって何だと思いますか?大石さんのお仕事も全国に広がってらっしゃると思うんですけど、そういうつながりをつくっていくためにできることとは?
大石: そうですね…。私の個人的な考えですが、取り組む側に立ってみたいということが動機として大きいので、自分の興味にぴったりの企画があれば関わり度合いを深めたいなと思います。
例えば空き家を使って、こんなことってできないでしょうか?
子どもの保育園を探していた時に入れるところが見つからなかったんです。同じような悩みを抱えている方って多くて、小規模の家庭的保育が認可されていますよね。鎌倉でもいくつかありますが…。
― 少人数の幼児に保育士1人で運営されている施設ですね。
大石:そうです。運営したい人と困っている人が協力して、空き家を利活用することでこれって増やせるのではと思っています。空き家の問題、保育の問題、家庭の悩み。さらに、高齢化が進むまちに多世代で交流できるような場所をつくる。そうするとまちのいろんな課題を解決する装置になるのでは?と話していたんですよ。
― 柔軟性がある仕組みになりそうですね。空き家を使うと、需要に合わせてつくれるのがいいですよね。例えば施設をつくる前に、小さなお子さんがいらっしゃるご家庭に集まっていただいて、子育てや保育の悩みを共有するところから始めるのはどうでしょう。お悩みをマッピングして、同じようなことで困っている人が多いエリアにそれを解決できるような場をつくっていくと。
大石: 行政の方で把握していても、手が回らないところもあると思いますしね。あと、さらに小学校のことを考えると、共働きの家庭だと学童に入れないと難しくて、でも学童も満員なんですよ。そうしたら場所を探さなきゃいけない。こうして子供がいることが問題になるような状況を減らさないと、なかなか少子化対策をしても難しいですよね。
― そうですよね。その状況に抗っているわけではないんですけど、私子ども5人いるんですよ(笑)中学生から1歳まで。
大石: それはすばらしい!!(笑)
― そうなんですよ(笑)やはり、子育てが回らないと家がまわらない。家がまわらないと仕事がまわらない。仕事がいくら順調でも、家が回ってないとうまくいかないんですよね。
大石: そうですよね~。でも家庭の中だけでそれを解決しようとするのって、大変ですよね。とはいえ、全然知らない人にお願いしたり、親にサポートを頼むのもなかなかできない。個人間に委ねるのではなく、仕組みづくりができるといいんですが。
― みんな楽になりますよね。安心して子どもが育てられ、仕事も頑張れて、休んだとしても復帰しやすくなるような。
大石: そう考えていくと、葉山での「日本の暮らしをたのしむ、みんなの実家」プロジェクトで、みんなが「実家」のように遊びに来れるというのをやられていますが、近くに住んでいる人が助け合いのコミュニティに入るきっかけの場になるといいかもしれませんね。
参加したいという方が増えるかも。投資家として関わることで、サポートを受けることを負担に感じ過ぎずに、気軽にその場を利用しやすくなるし。投資のリターンとしてそういう場への参加を提供するのはどうですか?
― たしかに、コミュニティへの入り方が分かりやすいといいですね。
大石: 今のハロリノでいろんなことをチャレンジされていると思うんですが、「泊まれる蔵」プロジェクトはどこかサービスを買う感覚に近いかも。葉山の「みんなの実家」も宿泊やスペースを借りる。「旧村上邸」も研修・保養の施設だからそうですよね。
― 地域に広がる仕組みがあるといいという感じですか?
大石: 私としてはそういうのがあったらいいなと思います。近くのエリアに住んでいる者としては、そういう方が参加しやすいんじゃないんですかね。
- 例えば京都の「UNKNOWN KYOTO」 だと投資家特典に「UNKNOWN会員」というものを仕組みとして設けています。会員になると「UNKNOWNジョッキ」という限定ジョッキでお酒を頼める権利があるんです。
大石: ジョッキですか?
― はい。普通より大きなUNKNOWNジョッキ。初めて訪れた人でもジョッキを持っているだけで、安心してコミュニティに入っていけます。運営スタッフも場に共感して一緒につくってくれる仲間なんだと分かる。そうすると深い会話が自然とできたり、次のアクションにつながるきっかけが生まれていったりします。
大石: 無償提供されると、どうしても入りづらさがある。そういう意味で投資をするというのはいいと思います。ジョッキでもできるんだ…!なるほどー。
― 最近鎌倉駅東口の方で始めている「鎌倉酒場づくりプロジェクト」も、イベント参加者からプロジェクトの企画参加自体に興味を持ってくださっている方もたくさんいらっしゃるので、そういう関係性づくりってやはり大切ですよね。
大石: おもしろいですね~。そうしてハロリノができていくんですね。
― そうなんですよ!と、会議みたいになっちゃいましたね(笑)
大石: 大丈夫でしたか?こんなに話してしまって…。
― たくさんハロリノのこと考えていただいて。新米プロデューサーの私より、大石さんの方がハロリノ歴は先輩なので、勉強させていただいてしまいました…。今後の活動に生かしてまいります!
大石: 引き続きぜひ宜しくお願いします!
― こちらこそぜひ!!
全国でプロジェクトが広がるハロリノ。応援される側も応援する側も、そのつながりや体験に価値を感じているからこそ、「場をつくって終わり」「お金を投じて終わり」ではない。自走するコミュニティのきっかけになってほしいと考えています。
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