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氷見でつくりたいコミュニティが、フランスの新習慣「アペロ」で見えた!

ハロリノ編集部 / ハロリノ編集部

こんにちは! 「藺(い)製品倉庫をひらく」プロジェクトリーダーの林 美湖です。
能登半島の付け根に位置する富山県氷見市。JR氷見線の終着駅「氷見」駅から徒歩5分ほど、街中を流れる「湊川(みなとがわ)」沿いに建つ築99年の倉庫を拠点に、プロジェクト「みんながみんなを応援できる場づくり」を行っています。そこに集まるみんなの夢を、みんなでアイデアを出し合ってサポートしながら実現していく、そんな場を目指して空き家ならぬ空き倉庫の利活用を進めています。

この地域で「ひと」と「ひと」、「ひと」と「場」をつないで湊川の魅力の発信を目的に活動している一般社団法人「on the Minatogawa(以下、オンミナ)」が主体となって、このプロジェクトはバリバリ進行しています。

毎月最後の日曜日は「オンミナデー」としてイベントを開催しています! 今回は特別に9月の4連休最終日である9月22日に行ったイベントの様子をご報告します。このイベントを通して、どんどん広がり理想に近づいていくコミュニティの様子が垣間見え、感無量の一日でした。

「アペロ」って聞いたことがありますか?

フランスの習慣アペリティフの略で、夕食前の時間に軽いおつまみと飲み物でおしゃべりを楽しむことです。
今年2月、リノベーションしようとしている旧藺(い)製品倉庫を初めて仲間で見学したあと、どんなふうに使いたいかアイデア出しをしました。そのとき、メンバーのひとりが「アペロをやりたい」とフセンに書いてくれたのです。

「アペロ」とはフランス語でもともと食前酒を表す「アペリティフ」の略です。本来の意味が転じて、食事の前の時間に軽いおつまみと飲み物でおしゃべりを楽しむことを指すようになったようです。

そこで、これまで月に1度行ってきたオンミナデーですが、もっと多くの人に湊川のほとりで過ごす体験をしてもらいたい、そう思ってアペロを楽しむイベントを企画することにしました。
その名も、「sur la Minatogawa」。イベント名も、フランス語でつけてみました。

「夕陽が倉庫の向こう側に沈むから対岸でアペロをしたら素敵だな」「じゃあ対岸の道路を歩行者専用空間にしてしまおう」「おつまみはお店を持たない市内の方に出店してもらおう」「てんません遊覧を眺めるのもいい」「多世代の方が楽しめるよう倉庫の中庭でものづくりワークショップをしたらいいよね」。いつものようにメンバーの雑談で企画がどんどん充実していきました。

ある夜、クラフトビールを買いに行ったお店で、ばったりとテイクアウトカレー店を営む知人に会いました。「アペロをやってみるんだけど、おつまみを出してくれない?」。そうお願いしたら、「アペロ? フランスよね? なら、ゲストを呼ばない?」。なんと、フランスの著名なエッセイストであるフランソワーズ・モレシャンさんと友人だから頼んでみようということに。これでアペロにちなんだゲストトークまでできることになりました。

いつもは自分たちの倉庫だけをフィールドにしているのですが、今回は、交渉先も準備も増えました。地元の自治会長さんへの説明に始まり、道路使用許可、道路占用許可、出店者への依頼、チラシ作成、保健所への届け出、湊川河川敷の草刈り、テーブルやベンチの手配、人手を見込んで、伝馬船(てんません・木造の小型和船)も2艘(そう)体制に。

船頭の数を増やすため、高校生にも声をかけて船頭特訓もしました。細かなところでは、道路の掃除、チケットの作成、ゲストトーク申込受付、初めてのことだらけです。メンバーや関係者の協力でなんとか準備が整いました。

イベント当日は心配だったお天気はくもり、なんとかもちそうです。
会場を設営していくと、見慣れた景色がどんどん非日常空間になっていきます。

ゲストトークの会場がある博物館からみた道路の様子

トークのテーマは「お外文化のフランスとおうち文化の日本」

「フランス人は外が大好き、カフェはテラス席が人気だし、友人を家に招いて自宅のテラス席でくつろいでもらうのが当たり前。日本人は仲良くなっても家に呼んでくれない、それが寂しい」。コロナ禍で東京やパリに気軽に行けなくなってしまった金沢在住のモレシャン夫妻のお話は、アペロの楽しみ方を教えていただきながら、実は人生で一番大切なのは、人とのつながり、交流だということを思い出させてくれました。

そうだ、わたしたちも地域内外の人がつながれる場づくりを目指しているのだった!

フランソワーズ・モレシャン夫妻をゲストに迎えてのトーク

ゲストトークが終わり、歩行者専用空間にした道路に出るとアペロのはじまりです。いつもは静かな川沿いの道が、たくさんのおしゃれな人たちで賑わっています。みなさん、おつまみとワインを持っておしゃべりしています。

先に始まっていたてんません遊覧では、乗客を乗せた2艘が湊川を行き交っています。手伝いにきてくれたベテラン船頭さんと中高校生船頭も楽しそうです。倉庫の中庭では、ハンティングチェア作りとワイングラスにつけるグラスマーカー作りのワークショップでわいわいしています。

アペロのおつまみとワイン
てんません遊覧の様子
ものづくりワークショップの様子
ワインとグラスマーカー

イベントを通して見えてきた確かなコミュニティ

湊川と倉庫、そして知っている方、初めてお見掛けする方、「ああ、わたしはこんな光景をみたいと思っていたんだ」と感無量でした。
用意したおつまみがあっという間に売り切れてしまい、来てくださった方みなさんに味わっていただけなかったことが悔やまれました。
ですが、「湊川がこんなに素敵な場所だと初めて気が付いたわ」「楽しかった~、ありがとう」たくさんのねぎらいの言葉をいただき、とても幸せな一日でした。

倉庫のリノベーションはまだまだこれからですが、「やってみたいことはやれる」「楽しんでもらうことはできる」と、とても勇気づけられました。来てくださった方、運営のみなさん本当にありがとうございました。

これまで地域の方と一緒にイベントやワークショップを通して、プロジェクトの認知やコミュニティを盛り上げてきました「藺製品倉庫をひらく」プロジェクトもいよいよ具体的な動きが始まります!
リノベーションの設計図ができあがり、倉庫の改修内容や具体的な事業内容、そしてクラウドファンディング! ここから目が離せませんので、情報をお待ちください。

オンミナデーは毎月最後の日曜日! 次回11/29にぜひ!

次回オンミナデーは以下の通りです。

いよいよ倉庫のリノベーション図面が完成します。イベントでは図面の公開と説明を行います。加えて、富山大学芸術文化学部から「倉庫のシェアハウスプロジェクト」というタイトルで発表もあります。お楽しみは12時30分からの川辺の芋煮会。おむすび付きで500円で堪能できますので、ぜひお近くの方はご参加ください!

開催日:2020年11月29日(日)

図面展示 10:00〜
設計課題発表会 10:30〜12:00
川辺の芋煮会 12:30〜14:00
おむすび付き 500円(マイはしのご持参をお願いします!)

これまでの取り組みは過去記事から!

・氷見の新しい暮らしの取り組みは「乗換駅」。オンミナデー・イベントレポート
https://hello-renovation.jp/topics/detail/8967

・倉庫の解体で先人たちの想いに触れる。「藺製品倉庫をひらく」プロジェクト
https://hello-renovation.jp/topics/detail/8871

・大好きな湊川沿いで、ひとが集える場をつくりたい
https://hello-renovation.jp/topics/detail/8797

・気づきの連続が氷見と出会わせた。おかあさんは、流しの公務員
https://hello-renovation.jp/topics/detail/8579

on the Minatogawa公式サイト
https://ontheminatogawa.com/

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